クラ通コラム

最新のインバウンド情報から、お役立ちツール情報まで
さまざまなトピックを不定期で配信します!

日本政府観光局(JNTO)の「2003年~2019年 訪日外客数(総数)」[1]によると、2018年の訪日外国人旅行者数は、前年比8.7%増の3119万人と、過去最高の人数を記録しています。2019年は9月までの確定レポートなので、2018年の9月までで各年の累計訪日外国人旅行者数を比較すると、2019年は2400万人、2018年の2300万人。訪日外国人旅行者数は2019年も引き続き増加していることがわかります。国や自治体、企業は増加する外国人旅行者を集客へ繋げようと、「インバウンド需要」へ関心が高まっています。
近年は特に、インバウンド対策として通訳・翻訳需要の増加から、通訳者不足が深刻化しており、様々な対策が取られています。
例えば、観光庁の定める通訳ガイド制度[2]では、2018年1月に改正通訳案内士法が施行され、資格がなくても有償で通訳ができるようになりました。
また、検察では来年度から、全国の各地検と支部の計237カ所で、遠隔通訳システムの運用を開始し、外国人への事情聴取に役立てようとしています。

国や自治体に加えて企業でも、インバウンド対策の第一歩として「言語対策」の見直しを検討している場合も多いのではないでしょうか。
今回は、通訳・翻訳のインバウンド対策として、音声翻訳機が有効な手段となるのか。接客シーンから、音声翻訳機のメリット・デメリットを検証していきます。

● 音声翻訳機とは?

音声翻訳機 使用イメージ

円滑なコミュニケーションをサポートするツールとして、様々な「音声翻訳機」が開発されています。音声翻訳機の存在は知っているけれど、気にはなっているが使ってみたことはない、という方もいるかもしれません。音声翻訳機ではいったいどんなことができるのか、見ていきましょう。

■双方向/一方向
音声翻訳機は、専用の小型端末を介して音声ベースで翻訳を行う機器です。互いに自国語のまま対話ができる双方向の翻訳ができるものが多くなっていますが、日本語を外国語に翻訳することに特化した一方向翻訳のものもあります。

■オンライン/オフライン
音声翻訳機にはインターネットに接続して使用するものと、インターネット接続が不要なものがあります。
オンライン型の音声翻訳機は、対応言語が豊富で、百数十カ国語もの言語に対応するものもあります。インターネット上の翻訳エンジンは常に最新状態であり、複数の翻訳エンジンを比較して翻訳精度を高めているものも登場しており、オンライン型の音声通訳機のほうが翻訳の精度は高いと言われています。
一方で、オフライン型の音声通訳機は翻訳エンジンが端末に内蔵されているため、翻訳速度が速いと謳うものが多いようです。インターネット接続の設定や通信環境の不良を気にしないで使えるというのも、オフライン型の特徴です。
さらには、オンライン/オフラインの両方で使用できる音声翻訳機も登場しています。その多くはオフラインでの使用の場合、翻訳できる言語数が少なくなっています。

● 音声翻訳機を接客で使うときのメリット・デメリット

インバウンド対策として音声通訳機を導入する場合、接客シーンにおいてどのようなメリット・デメリットがあるのかを解説します。(対応言語や価格は、2019年11月現在のものです)

音声翻訳機を接客で使うときのメリット・デメリット イメージ

■メリット1/多数の言語に対応
音声翻訳機の翻訳言語は数十か国語に対応しているものが多いですが、対応言語の豊富な音声翻訳機では百数十カ国語に対応しているものも登場しています。
既に英語や中国語などの主要言語の対策は出来ていても、主要言語以外までは手が回らないケースが多いと思われるため、音声翻訳機1つでこれだけ多くの言語に対応できるのはメリットと言えます。
また多くの音声翻訳機は、音声認識機能でどこの国の言葉を話しているかを自動で判別できます。何語を話しているのかを相手側に確認しなくてもいいというのは、接客シーンにおいて便利な機能と言えるでしょう。

■メリット2/低コスト
音声翻訳機のメーカーや機種にもよりますが、オンライン型AI搭載の機種は3万円台から安いもので1万円台、オフライン型でAIを使わないものは1万円台が主流となっています。オンライン型は、端末の購入費に加えてSIMカードの利用料やWi-Fi環境を整えるのに費用が掛かります。
とはいえこれらの費用は、外国語が堪能なスタッフを雇ったり、社員に外国語教育を受けさせる費用と比較すれば、はるかに割安です。外国語での接客に備える投資としては、低予算でまかなえます。
また、スポットでプロの通訳者を雇ったケースを想定しても、対人の通訳サービスは専門分野や対応時間によって差はあるものの、1日あたり20,000円~という価格帯が目安となるため、比較すると音声通訳機の方が低コストであると言えるでしょう。
ただし、音声通訳機は故障や紛失をした場合、端末を再度買い直す必要があることは念頭に入れておきたいものです。

■デメリット1/接客の質を担保できない
接客時の会話において、商品について説明をする事が多くなりますが、音声翻訳機では商品名などの固有名詞は正確に訳されないことが多々あります。
例えば薬局での接客シーンを想定してみると、イブプロフェンは世界共通の消炎・鎮痛・解熱剤の製薬ですが、商品名は各国で異なります。イブプロフェンを主成分とする商品はどこの薬局にもあるはずですが、海外で使われている商品名を尋ねられれば、商品名はそのままの音で、その他の文章を日本語に翻訳したとしても、スタッフ側の回答は取り扱っておりません、となる事でしょう。
こういった接客シーンでよくあるやりとりを、柔軟かつ正確に通訳することは、音声翻訳機には負荷が大きいと考えられます。
固有名詞に加えて、顧客からの不確かな情報、複数の解釈ができる言葉や文章、文化的な背景を持つ言葉などは、音声翻訳機では的確に伝えることが難しいため、正しい情報を顧客に提供するという接客の質を担保できない点でデメリットとなります。

■デメリット2/ニュアンスや口語文は訳せない
音声翻訳機では、日常会話でよく使われる口語ならではの省略表現をうまく訳すことができないため、正しい文法で書き言葉のように話す必要があります。接客時に、このことをスタッフ側が心がけることは可能ですが、外国人旅行者側に求めるのはハードルが高いのではないでしょうか。
また、擬音や間接表現などは翻訳エンジンでは誤訳が多く、ニュアンスを伝える翻訳は音声翻訳機の苦手とするところでしょう。

■デメリット3/長文はうまく訳せない
音声翻訳機を利用する際は、話に詰まったり、言いよどんだりするとうまく翻訳されない傾向があるため、正しい文法を考えた上で話さなければいけません。
また長文を話すと冒頭の文章のみが変換される場合が多いので、言いたいことを一文一文に区切って、複数回に分けて発言する必要があります。多くの情報やニュアンスを伝える必要がある接客やビジネスシーンでは、音声翻訳機の通訳機能だけでは満足のいく翻訳が出来ないケースが出てくると思われます。

■デメリット4/言語によって精度にムラがある
オンライン型の音声翻訳機は、インターネット上の翻訳エンジンを使用しています。これらの翻訳エンジンは、情報量の多い言語の精度が高くなるため、インターネット上の情報が多く集まる英語など主流言語の精度は高いですが、マイナー言語の精度はあまり良くない傾向があります。このことから言語によって翻訳精度にムラがあると言われています。
そのため音声翻訳機もこの特徴を踏襲していると推測され、すべての言語で同じような翻訳のパフォーマンスを期待できない恐れがあります。

● 「人」だからできる質の高い通訳は「クラウド通訳」

接客シーンでの通訳・翻訳は、単に文章を訳して伝えるのではなく、内容や状況に合わせて前後の文脈を考慮したり、適切な語彙の選択をしたりと、「伝え方」にも配慮することが重要です。
「クラウド通訳」は、スマートフォンやタブレット端末で通訳者と繋ぎ、お客様の状況を見たり聞いたりしながら通訳を行うため、長文や複雑な会話でも正確に訳すことが可能です。
また、事前予約も不要で、通訳が必要な時に端末から簡単に呼び出して利用できる点もメリットです。現在、インバウンド対策として、英語、中国語、韓国語、タイ語の4カ国語にて、接客シーンにも対応した通訳サービスを提供しています。(対応言語は、2019年11月現在)

■ホテル:トラブル対応がスムーズになった

「クラウド通訳」を利用しているホテル「トラブル対応がスムーズになった」

大阪・心斎橋の「ハートンホテル心斎橋長堀通」は、翻訳機を利用してインバウンド対策に取り組んできたものの、外国人旅行者の増加で通訳サービスの必要性を感じクラウド通訳を導入しました。
接客がホテルの評判に直結しやすいため、特にトラブル対応時には顧客の要望を正確に把握する必要があります。クラウド通訳を導入してから「通訳さん」を介して、お客さまが何にお困りでどんな対応を求めているのか、すぐに把握できるようになりました。
翻訳機よりも早く、正確にコミュニケーションができるため、顧客満足度の向上に繋がっているだけでなく、スタッフ側も接客時の不安や失敗への恐れを払拭できたようです。
導入事例を見る >

■雑貨販売店:細かい点まで伝わり、顧客・スタッフの満足に

「クラウド通訳」を利用している雑貨販売店「細かい点まで伝わり、顧客・スタッフの満足に」

大阪・梅田の「サクラ衣料 HIRAMEKI.」では、スタッフが安心して接客に臨める環境を目指して、クラウド通訳を導入しました。
シンプルな操作で、顧客を待たせることなくスムーズに接客ができ、顧客は母国語で話せている安心感から、以前より会話の幅が広がったり、話が盛り上がったりするようになったそうです。商品の素材や特徴などを説明することで、納得して購入する顧客が増加しているように感じており、顧客満足とスタッフ満足のどちらも実現できていると語られています。
導入事例を見る >

● まとめ

外国人旅行者数の増加に比例して、通訳・翻訳需要が増加していることから、通訳者不足を補うべく、次々と音声翻訳機やクラウドを使った通訳サービスが誕生しています。
音声翻訳機は、低コストで多くの言語に対応できるため、近年注目を集めていますが、一方で接客シーンに求められる多様な状況に対応しきれなかったり、長文には向かなかったりといったデメリットもあります。
小売店や飲食店をはじめとする接客シーンにおいては、「通訳者」がお客さまの細かいニュアンスや長文の会話を聞き取り、伝えてくれる「クラウド通訳」がおすすめです。
スマートフォンやタブレット端末で通訳者を呼び出すため、質の高い通訳を手ごろな料金で利用できるのも魅力の1つです。
「クラウド通訳」の利用事例や他社との料金比較を記載した資料をダウンロードできますので、ぜひご活用ください。

(上記掲載の内容は、掲載日時点のものです。あらかじめご了承ください。)

導入をご検討中の企業さまやクラウド通訳をご提案いただける代理店さまも
ぜひお気軽にお問い合わせください。

株式会社オプテージ「クラウド通訳事務局」

お電話でのお問い合わせはこちら

フリーダイアル0120-922-863

【受付時間】平日9:00~17:00
(土日祝、12/29~1/3を除く平日)

  • まずは1カ月無料体験!お申し込みはこちら
  • サービス比較付きクラウド通訳サービス資料のダウンロードはこちら