放送基準について
制 定 日:2019年4月1日
最終改訂日:2023年6月1日
株式会社オプテージ
メディア運営部
株式会社オプテージは、ケーブルテレビの社会的使命に鑑み、ケーブルテレビ局として、公共の福祉の増進、文化の向上、産業と経済の繁栄に役立ち、平和な社会の実現に寄与することを使命とする。
当社は、この自覚に基づき、民主主義の精神に従い、基本的人権と世論を尊び、言論および表現の自由をまもり、法と秩序を尊重して地域社会の信頼にこたえる。
放送にあたっては、次の点を重視して、番組相互の調和と放送時間に留意するとともに、地域性、即時性、普遍性、多様性などケーブルテレビ放送の特性を発揮し内容の充実に努める。
1.生活に役立つ地域情報の提供
2.正確で迅速な報道
3.健全な娯楽
4.教育・教養の進展
5.児童および青少年に与える影響
6.節度をまもり、真実を伝える広告
次の基準は、ケーブルテレビネットワークで放送する「自主放送」に適用する(「自主放送」とは「同時再放送」以外の有線テレビジョン放送をいう)。(*1)
1章 人権
(1)人権をまもり、人格を尊重する。
(2)個人や団体の名誉を傷つけるような取り扱いはしない。
(3)人種・民族、性、職業、境遇、信条などによって、差別的な取り扱いをしない。
(4)人身売買および売春・買春は肯定的に取り扱わない。
(5)個人情報の取り扱いには十分注意し、プライバシーを侵すような取り扱いはしない。
2章 法と政治
(1)法令を尊重し、その執行を妨げる言動を是認するような取り扱いはしない。
(2)国および国の機関の権威を傷つけるような取り扱いはしない。
(3)国際親善を害するおそれのある問題は、その取り扱いに注意する。
(4)国の機関が審理している問題については慎重に取り扱い、係争中の問題はその審理を妨げないように注意する。
(5)人種・民族・その国や地域の人々に関することを取り扱う時は、その感情を尊重しなければならない。
(6)政治に関しては公正な立場をまもり、一党一派に偏らないように注意する。
(7)選挙事前運動の疑いがあるものは取り扱わない。
(8)政治・経済問題等に関する意見は、その責任の所在を明らかにする必要がある。
(9)政治・経済に混乱を与えるおそれのある問題は慎重に取り扱う。
3章 児童および青少年への配慮
「児童」とは、人格形成が未熟な年少児・幼児(一般的に12歳以下)を指す。
(1)児童および青少年の人格形成に貢献し、良い習慣、責任感、正しい勇気などの健全な精神を尊重させるように配慮する。
(2)児童向け番組は、社会通念に照らし、児童の心身の健全な成長にふさわしくない言葉や表現は避けなければならない。
(3)児童向け番組で、暴力・残忍・陰惨などの場面を取り扱う時は、児童の気持ちを過度に刺激したり傷つけたりしないように配慮する。
(4)放送時間に応じ、児童および青少年の視聴に十分配慮する。
(5)武力・暴力や社会的に賛否のある事柄を表現するときは、特に青少年に対する影響を考慮しなければならない。
(6)催眠術、心霊術などを取り扱う場合は、児童および青少年に安易な模倣をさせないように特に注意する。
(7)児童を出演させる場合には、児童としてふさわしくないことはさせない。また、報酬や賞品を伴う児童参加番組においては、過度に射幸心を起こさせてはならない。
(8)20歳未満の喫煙、飲酒を肯定するような取り扱いはしない。
4章 家庭と社会
(1)家庭生活については、これを尊重するとともに、多様な価値観を踏まえ一面的な取り上げ方にならないよう注意する。
(2)社会の秩序、良い風俗、習慣を乱すような言動は肯定的に取り扱わない。
(3)公衆道徳を尊重し社会常識に反する言動に共感を起こさせたり、模倣の気持ちを起こさせたりするような取り扱いはしない。
5章 教育・教養の向上
(1)教育番組は、学校向け社会向けを問わず、社会人として役立つ知識や資料などを系統的に放送する。
(2)学校向け教育番組は、広く意見を聞いて学校に協力し、視聴覚的特性を生かして、教育的効果を上げるように努める。
(3)社会向け教育番組は、学問・芸術・技術・技芸・職業など、専門的な事柄を視聴者が興味深く習得できるようにする。
(4)教育番組の企画と内容は、教育関係法規に準拠してあらかじめ適当な方法によって視聴対象が知ることができるようにする。
(5)教養番組は、形式や表現にとらわれず、視聴者が生活の知識を深め、円満な常識と豊かな情操を養うのに役立つように努める。
6章 報道の責任
(1)報道活動は市民の知る権利へ奉仕するものであり、事実に基づき、公正でなければならない。
(2)ニュース報道にあたっては、個人のプライバシーや自由を不当に侵したり、名誉を傷つけたりしないように注意する。
(3)取材・編集にあたっては、一方的に偏るなど視聴者に誤解を与えないように注意する。
(4)ニュースの中で意見を取り扱う時は、その出所を明らかにする。
(5)事実の報道であっても、陰惨な場面の細かい表現は避けなければならない。
(6)ニュース、ニュース解説および実況中継などは、不当な目的や宣伝に利用されないように注意する。
(7)ニュースの誤報は速やかに取り消しまたは訂正する。
7章 宗教
(1)信教の自由を尊重し、他宗・他派を誹謗中傷したり、信仰の強要につながったりするような表現は取り扱わない。
(2)宗教の教義、儀式にかかわる事物を取り扱う場合は、その宗教の尊厳を傷つけないように注意する。宗教とは直接的な関係がない場面でそれらを用いる場合は特に注意する。
(3)宗教を取り上げる際は、客観的事実を無視したり、科学を否定したりする内容にならないように留意する。
(4)特定宗教のための寄付の募集などは取り扱わない。
8章 表現上の配慮
(1)放送内容は、放送時間に応じて視聴者の生活状態を考慮し、不快な感じを与えないようにする。
(2)わかりやすく適正な言葉と文字を用いるように努める。
(3)地域の文化や風習、言葉を尊重し、それを日常としている人々に不快感を与えないように注意する。
(4)人心に動揺や不安を与えるおそれのある内容のものは慎重に取り扱う。
(5)社会・公共の問題で意見が対立しているものについては、できるだけ多くの角度から論じなければならない。
(6)経済上の諸問題で、一般に重大な影響を与えるおそれのあるものについては、その取り扱いに注意する。
(7)不快な感じを与えるような下品、卑わいな表現は避ける。
(8)自殺・心中は、たとえフィクションであっても取り扱いを慎重にする。
(9)外国作品を取り上げる時や海外取材にあたっては、時代・国情・伝統・習慣などの相違を考慮しなければならない。
(10)劇的効果のためにニュース形式などを用いる場合は、事実と混同されやすい表現をしてはならない。
(11)特定の対象に呼びかける通信・通知およびこれに類似するものは取り扱わない。ただし、人命に関わる場合その他、社会的影響のある場合は除く。
(12)迷信は肯定的に取り扱わない。
(13)占い、運勢判断およびこれに類するものは、断定したり、無理に信じさせたりするような取り扱いはしない。
(14)残虐、悲惨、虐待などの情景を表現する時は、視聴者に嫌悪感を与えないようにする。
(15)障害や病気に触れる時は、同じ障害や病気に悩む人々の感情に配慮しなければならない。
(16)医療や薬品の知識および健康情報に関しては、いたずらに不安・焦燥・恐怖・混乱・楽観などを与えないように注意するとともに、適切な医療を受ける機会が失われることのないよう十分に配慮する。
(17)放送局の関知しない私的な証言・勧誘は取り扱わない。
(18)ショッピング番組は、関係法令を順守して、事実に基づく表示を平易かつ明瞭に行うこととし、視聴者の利益を損なわないものでなければならない。
(19)視聴者が通常、感知し得ない方法によって、なんらかのメッセージの伝達を意図する手法
(いわゆるサブリミナル的表現手法)は、公正とはいえず、放送に適さない。
(20)細かく点滅する映像や急激に変化する映像手法などについては、別紙「アニメーション等の映像手法について」に準拠し、視聴者の身体への影響に十分、配慮する。
(21)放送音楽については、公序良俗に反し、または家庭、特に児童・青少年に好ましくない影響を与えるものを放送に使用することは差し控える。
9章 暴力表現
(1)暴力行為は、その目的のいかんを問わず、否定的に取り扱う。
(2)暴力行為の表現は、最小限にとどめる。
(3)殺人・拷問・暴行・私刑などの残虐な感じを与える行為、その他、精神的・肉体的苦痛を、誇大または刺激的に表現しない。
10章 犯罪表現
(1)犯罪を肯定したり犯罪者を英雄扱いしたりしてはならない。
(2)犯罪の手口を表現する時は、模倣の気持ちを起こさせないように注意する。
(3)とばくおよびこれに類するものの取り扱いは控えめにし、魅力的に表現しない。
(4)麻薬や覚醒剤などの薬物を使用する場面は視聴者に与える影響を十分に考慮し、慎重に取り扱う。
(5)銃砲・刀剣類の使用は慎重にし、殺傷の手段については模倣の動機を与えないように注意する。
(6)誘拐などを取り扱う時は、その犯罪手口を詳しく表現してはならない。
(7)犯罪容疑者の逮捕や取り調べの方法、および訴訟の手続きや法廷の場面などを取り扱う時は、正しく表現するように注意する。
11章 性に関する表現
(1)性に関する表現は、過度な興味本位に陥ったり、露骨になり過ぎたりしないよう、取り扱いに注意する。
(2)性感染症や生理衛生に関する事柄は、医学上、衛生学上、正しい知識に基づいて取り扱わなければならない。
(3)一般作品はもちろんのこと、たとえ芸術作品でも、過度に官能的刺激を与えないように注意する。
(4)性的犯罪や性暴力、性的倒錯を表現する場合は、過度に刺激的であってはならない。また、被害者の心情に配慮する。
(5)性的マイノリティを取り上げる場合は、その人権に十分配慮する。
(6)全裸は原則として取り扱わない。肉体の一部を表現する時は、下品・卑わいの感を与えないように注意する。
(7)出演者の言葉・動作・姿勢・衣装などによって、卑わいな感じを与えないように注意する。
(8)成人向けチャンネルについては、成人番組倫理委員会の「番組審査に関するガイドライン」に則り、同委員会の審査を経て登録番号の発行を受けた番組以外は放送しない。ペアレンタルロックなどの方法により未成年に視聴させない対策を行う。
12章 視聴者の参加と懸賞・景品の取り扱い
(1)視聴者に参加の機会を広く均等に与えるように努める。
(2)報酬または賞品を伴う視聴者参加番組においては、当該放送関係者であると誤解されるおそれのある者の参加は避ける。
(3)審査は、出演者の技能などに応じて公正を期する。
(4)賞金および賞品などは、過度に射幸心をそそらないようにし、社会常識の範囲内にとどめる。
(5)企画や演出、司会者の言動などで、出演者や視聴者に対し、礼を失したり、不快な感じを与えたりしてはならない。
(6)出演者の個人的な問題を取り扱う場合は、本人および関係者のプライバシーを侵してはならない。
(7)懸賞募集では、応募の条件、締め切り日、選考方法、賞の内容、結果の発表方法、期日などを明らかにする。ただし、放送以外の媒体で明らかな場合は一部を省略することができる。さらに、選考にあたっては公正な取り扱いを期する。
(8)景品などを贈与する場合は、その価値を誇大に表現したり、あるいは虚偽の表現をしたりしてはならない。
(9)懸賞に応募あるいは賞品を贈与した視聴者の個人情報を、当該目的以外で利用してはならず、厳重な管理が求められる。
13章 著作権法の遵守
(1)番組の制作・放送にあたっては著作権法を遵守し、適切な権利処理を行う。
14章 広告の責任
(1)広告は、真実を伝え、視聴者に利益をもたらすものでなければならない。
(2)広告は、関係法令などに反するものであってはならない。
(3)広告は、健全な社会生活や良い習慣を害するものであってはならない。
15章 広告の取り扱い
(1)広告放送はコマーシャルとして放送することによって、広告放送であることを明らかにしなければならない。
(2)コマーシャルの内容は、広告主の名称・商品・商品名・商標・標語、企業形態・企業内容(サービス・販売網・施設など)とする。
(3)広告は、児童の射幸心や購買欲を過度にそそらないようにする。
(4)学校向けの教育番組の広告は、学校教育の妨げにならないようにする。
(5)広告主が明らかでなく、責任の所在が不明なものは取り扱わない。
(6)番組およびスポットの提供については、公正な自由競争に反する独占的利用を認めない。
(7)権利関係や取引の実態が不明確なものは取り扱わない。
(8)契約以外の広告主の広告は取り扱わない。
(9)事実を誇張して視聴者に過大評価させるものは取り扱わない。
(10)広告は、たとえ事実であっても、他を誹謗し、または排斥、中傷してはならない。
(11)製品やサービスなどについての虚偽の証言や、使用した者の実際の見解でないもの、証言者の明らかでないものは取り扱わない。
(12)係争中の問題に関する一方的主張やこれに関する通信・通知の類は取り扱わない。
(13)暗号と認められるものは取り扱わない。
(14)許可・認可・登録・届け出を要する業種で、許可・認可のない広告主の広告は取り扱わない。
(15)食品の広告は、健康を損なうおそれのあるものや、その内容に虚偽や誇張のあるものは取り扱わない。
(16)教育施設または教育事業の広告で、進学・就職・資格などについて虚偽や誇張のおそれのあるものは取り扱わない。
(17)占い、心霊術、骨相・手相・人相の鑑定その他、迷信を肯定したり科学を否定したりするものは取り扱わない。
(18)人権侵害や差別の助長につながるかたちで、個人情報を調査・収集・利用するものは取り扱わない。
(19)風紀上好ましくない商品やサービス、および性具に関する広告は取り扱わない。
(20)衛生用品などの広告は、その商品特性に応じて、広告表現に留意する。
(21)死亡、葬儀に関するもの、および葬儀業は取り扱いに注意する。
(22)アマチュアスポーツの団体および選手を広告に利用する場合は、関係団体と連絡をとるなど、慎重に取り扱う。
(23)寄付金募集の取り扱いは、主体が明らかで、目的が公共の福祉にかない、必要な場合は許可を得たものでなければならない。
(24)個人的な売名を目的としたような広告は取り扱わない。
(25)皇室の写真、紋章や、その他皇室関係のものを無断で利用した広告は取り扱わない。
(26)求人に関する広告は、求人事業者および従事すべき業務の内容が明らかなものでなければ取り扱わない。
(27)ショッピングCMは、関係法令を順守して、事実に基づく表示を平易かつ明瞭に行うこととし、視聴者の利益を損なわないものでなければならない。
(28)地域性や慣習などが含まれている広告は、放映地域の特性に応じて、視聴者に不快感や不安な感情を与える表現を用いている場合は取り扱わない。
(29)地域の産業や販売行為を妨げるおそれがある広告は取り扱わない。
(30)懸賞等によって個人情報を取得することが目的である広告については、利用目的を具体的に示しているものでなければ取り扱わない。
(31)広告主の提供により放送局側が個人情報を取得する場合は、広告主より「個人情報の取得経緯」、「第三者提供の本人同意」、「第三者提供の方法」、「個人情報の管理責任者」が明記された個人情報受渡確認書を取得しなくてはならない。
(32)大量の個人情報を放送局側から広告主に受け渡す場合や重要な情報を含む場合、受け渡しが恒常的、長期的である場合は、秘密保持、安全管理、責任事項を含む正規の契約書を締結しなくてはならない。
(33)ヒッチハイクなどの特殊な挿入方法は、原則として放送局の企画によるものとする。(*2)
16章 広告の表現
(1)広告は、放送時間を考慮して、不快な感じを与えないように注意する。
(2)広告は、わかりやすい適正な言葉と文字を用いるようにする。
(3)視聴者に錯誤を起こさせるような表現をしてはならない。
(4)視聴者に不快な感情を与える表現は避ける。
(5)原則として、最大級またはこれに類する表現をしてはならない。
(6)ニュースで報道された事実を否定してはならない。
(7)ニュースと混同されやすい表現をしてはならない。特に報道番組でのコマーシャルは、番組内容と混同されないようにする。
(8)統計・学術用語・文献などを引用して、実際以上に科学的と思わせるおそれのある表現をしてはならない。
17章 医療・医薬品・化粧品などの広告
(1)医療、医薬品・医薬部外品・医療機器・化粧品・健康食品などの広告で関係法令などに触れるおそれのあるものは、取り扱わない。
(2)治験の被験者募集CMについては慎重に取り扱う。
(3)医療に関する広告は、医療法などに定められた事項の範囲を超えてはならない。
(4)医薬品・化粧品などの効能効果および安全性について、最大級またはこれに類する表現をしてはならない。
(5)医薬品・化粧品などの効能効果についての表現は、法によって認められた範囲を超えてはならない。
(6)医療・医薬品の広告にあたっては、著しく不安・恐怖・楽観の感じを与えるおそれのある表現をしてはならない。
(7)医師、薬剤師、美容師などが医薬品・医薬部外品・医療機器・化粧品を推薦する広告は取り扱わない。
(8)懸賞の賞品として医薬品を提供する広告は、原則として取り扱わない。
(9)健康食品の広告で、医薬品的な効能・効果を表現してはならない。
18章 金融・不動産の広告
(1)金融に関する広告で、事業者の実態・サービス内容が視聴者の利益に反するものは取り扱わない。
(2)個人向け無担保ローンのCMは、安易な借り入れを助長する表現であってはならない。特に、青少年への影響を十分考慮しなければならない。
(3)不特定かつ多数の者に対して、利殖を約束し、またはこれを暗示して出資を求める広告は取り扱わない。
(4)投機性のある商品・サービスの広告は慎重な判断を要する。
(5)不動産に関する広告は、宅地建物取引業法、建設業法により、免許・許可を受けている事業者以外のもの、法令に違反したものや権利関係などを確認できないものは取り扱わない。
(6) 不動産の広告は、投機をあおる表現および誇大または虚偽の表現を用いてはならない。
19章 訂正
(1)放送が事実と相違していることが明らかになったときは、すみやかに取り消し、または訂正する。
(*1)放送法施行規則抜粋
(定義)
第二条第五項
「有線テレビジョン放送」とは、テレビジョン放送による有線一般放送をいう。
第二条第七項
「同時再放送」とは、放送事業者のテレビジョン放送を受信し、そのすべての放送番組に変更を加えないで同時に再放送をする有線テレビジョン放送をいう。
第百四十三条第二項
〔略〕自主放送(同時再放送以外の有線テレビジョン放送をいう。以下同じ。)〔略〕
(*2) ヒッチハイクなどの特殊な挿入方法は、・・・
(解説)特殊な挿入方法として、カウ・キャッチャー(Cow-Catcher、番組の開始前に挿入されるコマーシャル)、ヒッチ・ハイク(Hitch-Hike、番組の終了後に挿入されるコマーシャル)などがある。
以 上
アニメーション等の映像手法について
1998年4月8日 作成
2006年4月1日 一部改訂
日本放送協会
(社)日本民間放送連盟
日本放送協会〔NHK〕と(社)日本民間放送連盟〔民放連〕は、1997年にアニメーション番組等の特殊な映像手法が、視聴者、それも多くの子どもたちの健康に影響を及ぼすという重い事態を経験した。
本来、子どもたちに楽しんでもらうはずの放送番組が、一部でその逆の結果を招いてしまったことを、われわれは深く憂慮するとともに、これを放送界全体の問題として捉え、医学者や心理学者などの専門家を加えて真摯に原因を分析・研究しながら、再発防止のための具体的なルールづくりに向けて検討を重ねてきた。
その結果、テレビは本来、明滅しているメディアであるため、視聴者、特に子どもたちへの影響を完全に取り除くことはできないものの、細かく点滅する映像や急激に変化する映像手法に関して、いくつかの点に留意することにより、こうした危険をかなりの程度、回避できることを確認した。
このため、次の点について細心の注意を払う必要があることを喚起する。
1.映像や光の点滅、特に「鮮やかな赤」の点滅
2.コントラストの強い画面の反転や急激な場面転換
3.規則的なパターン模様の使用
われわれは、こうした認識に立って、各放送局が自主的に、運用上の内規等を定めることを促すとともに、その参考に供するため、放送界としての共通のガイドラインを1998年4月に示した。
さらに、ITU〔国際電気通信連合〕において、2005年2月にITU-R勧告BT.1702“Guidance for the reduction of photosensitive epileptic seizures caused by television(テレビ映像による光感受性発作を抑えるための指針)”が成立したことから、同勧告を参考にガイドラインを一部改訂することとした。
放送に携わるすべての者は、以下に提示するガイドラインが作られた意図を充分に配慮し、放送界の自主的な共通のルールとして遵守しなければならない。
このガイドラインは、今後の分析・研究の結果等により、必要に応じて改訂する。
アニメーション等の映像手法に関するガイドライン
1.映像や光の点滅は、原則として1秒間に3回を超える使用を避けるとともに、次の点に留意する。
(1)「鮮やかな赤色」の点滅は特に慎重に扱う。
(2)避けるべき点滅映像を判断するにあたっては、点滅が同時に起こる面積が画面の1/4を超え、かつ、輝度変化が10パーセント以上の場合を基準とする。
(3)前項(1)の条件を満たした上で、(2)に示した基準を超える場合には、点滅は1秒間に5回を限度とし、かつ、輝度変化を20パーセント以下に抑える。加えて、連続して2秒を超える使用は行わない。
2.コントラストの強い画面の反転や、画面の輝度変化が20パーセントを超える急激な場面転換は、原則として1秒間に3回を超えて使用しない。
3.規則的なパターン模様(縞模様、渦巻き模様、同心円模様など)が、画面の大部分を占めることも避ける。
上記ガイドラインの運用にあたっては、特に光感受性のリスクが大きいとされる幼児・児童・青少年の視聴実態等への配慮が必要である。
また、連続する大量のカメラフラッシュや雷光、火災、火山噴火などの映像が健康に影響を及ぼすおそれがあることについて、制作者側の意識を高めることに努める必要がある。
映像が視聴者に及ぼす影響をできるだけ少なくするためには、テレビの視聴方法も重要な役割を果たしていることが指摘されており、明るい部屋で受像機から離れて見るなど“テレビの見方”に関する適切な情報を視聴者に提供することは予防手段として有効である。
以 上