医療法人社団 医聖会 学研都市病院 様

クラウド型電子カルテ『アピウスエクリュ』を導入
可用性が高く、使いやすいシステムで業務効率化を実現

医療法人社団 医聖会 学研都市病院様イメージ
課題
業務効率化
業種
医療
病床数
300床
導入サービス
電子カルテ[アピウス エクリュ] / 医療クラウド / イーサネットVPN / IP-VPN

学研都市病院は2006年に開設された京都府・山城南部の医療圏を担う中核病院の一つである。医聖会グループには、他にも八幡中央病院と京都八幡病院があるが、グループ内の連携を強化するうえで課題となっていたのが、電子カルテの活用だ。その解決策として、まず学研都市病院がクラウド型電子カルテシステム『アピウスエクリュ』を導入し、医師とコメディカル間の情報共有を促進、業務効率の向上を実現した。

課題
  • 紙カルテがもたらす業務の非効率性の解消
  • コメディカルと医師の間での情報共有の促進
  • 全スタッフが必要なときに必要な情報を得られる体制づくり
導入後の効果
  • 医師とコメディカル間の情報共有がスムーズに
  • 必要があれば、いつでもすぐにカルテを確認できるように
  • カルテ記入に要していた時間がなくなり本業に集中できるように

サービス導入レポート

動いてくれない紙のカルテ

「紙のカルテの問題は、患者さま1人に対して1つしか存在しないモノであること。だからカルテを見るためには、保管場所へ自分が動いて行くしかありません」と、放射線科係長の深田圭亮氏は紙カルテの不自由さを語る。また紙のカルテには、破損や紛失のリスクも付きまとう。

一方で「カルテの手書きには、毎日かなりの時間を取られていました」と、振り返るのは看護副部長の白濱美樹氏。看護スタッフにとっては、日々の看護業務を終えてからがカルテの記入時間となっていた。1日分の看護記録を手持ちのメモ用紙などに控えておき、詰め所に戻って書き写す。紙カルテの効率の悪さは、医師も含めてスタッフの誰もが認識するところで、電子カルテへの一刻も早い移行が強く望まれていた。

受付

地域の医療を支える学研都市病院、一刻も早い電子カルテの導入が待たれていた

病院システムに最適なクラウド

電子カルテを導入するとしても、病院に情報システムの専属スタッフはいない。そのため自分たちでセキュリティを確保しメンテナンスも行うオンプレミス型ではなく、当初からクラウド型の電子カルテに選択肢は絞り込まれていた。

比較検討に際して何より求められたのがクィックレスポンスである。「わずか1秒、2秒を惜しむ」病院業務のスピード感に対応できるシステムが望ましい。もちろん万一にも患者さまの治療に支障があってはならないため、システム稼働には盤石の安定性も絶対条件となる。

「数社の提案を比較検討するなか、一番使いやすかったのが『アピウスエクリュ』でした。初期段階からオプテージさんは真摯に対応してくれましたし、通信回線でも10年来のお付き合いがあり、通信品質への安心感やサポートなどの信頼感があったのも大きな要因です」と、事務長の平賀邦洋氏は意思決定のプロセスを説明する。

きめ細かなサポートで使い勝手の良いシステム

導入に際しては運用提案に始まり、マスタの設定支援、操作教育を経てのリハーサルテストを実施、稼働後の保守・運営についてもオプテージがフルサポートしている。導入時の対応について深田氏は「女性のSEも交えたチーム構成が、同じ女性の看護師たちとのコミュニケーションをスムーズにしてくれました。
また、操作など使い方に困ったとの相談も無く、直感的に使いやすいシステムで、部門により使い勝手などに若干のばらつきはあるようですが、業務効率向上は誰もが認めています」と、語る。
看護部からは「カルテを筆記する手間が省けるようになったのが何より助かっている。加えて、ドクターや薬剤師らとのリアルタイムな情報共有もスムーズになった。転退院時の準備作業なども時間短縮された」との声が寄せられている。

クラウドへの通信は閉域網の冗長構成となっており、ネットワークは安定して、システム本体にもエラーはほとんど出ていない。システム操作に慣れるに従い、使いやすいと評価は高まりつつある。

「使い込んでいった結果、もっとこうしたいとか、これができ ないのかなどの要望が寄せられています。医師も含めて、それだけ可能性を感じているシステムだと受け止めています」と、平賀氏。

打ち合わせ風景

写真左から、学研都市病院の平賀邦洋氏、白濱美樹氏、深田圭亮氏と打ち合わせをする藤溪志映、梅村誓

視野に入ってきたグループへの展開

導入後半年が過ぎた時点で、『アピウスエクリュ』について全職員を対象としたアンケート調査が行われた。職員からは、5段階評価で「非常に良くなった」「良くなった」が9割と高評価を得ており、医師も約半数が高く評価している。

導入に際してオプテージ ソリューション事業推進本部の藤溪志映は「お伝えすべきことがたくさんあるなかで、何をいつお話すればよいか。節目となるタイミングをいつも考えていました」と、振り返る。

今後への要望もいくつか寄せられており、電子カルテのメリットを実感し、グループの病院への導入も構想段階に入った。

「オプテージさんには上流でのソフト開発にも関わっていただき、我々のニーズをより反映したシステム構築に務めていただきたいですね。情報システムに関する部署がない病院で、何のトラブルもなく運用できているシステムだけに、より使いやすくなるよう期待します」と、深田氏は語ってくれた。

ネットワーク構成

ネットワーク構成図

お客さまプロフィール

医療法人社団 医聖会 学研都市病院
京都府相楽郡精華町精華台7-4-1
TEL. 0774-98-2123
http://www.iseikai.jp/gakkentoshi/

2006年に開設された、病床数300床の総合病院。整形外科・消化器内科・循環器内科・外科・小児科をはじめとする多数の診療科を擁し、救急対応はもとより、急性期・回復期医療、リハビリテーションをはじめ慢性期療養型医療まで幅広く対応する。近年は地域包括ケア病棟も開設し、地域に根ざし地域に暮らす子どもから高齢の方まですべての方の人生に寄り添う医療に注力している。医聖会としては他に八幡中央病院と京都八幡病院があるほか、介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、病児保育室なども運営している。

リハビリ風景
お客さまの声

医療法人社団 医聖会
理事長
真鍋 由美氏

医聖会グループで初めてとなるクラウド型電子カルテを導入しました。

最初に、当院の職員と本部も交えてのワーキンググループを発足し、オプテージのSEの方にご助言いただき、準備にかなりの時間と労力を要しましたが、無事に導入することができました。導入当初は使ってみてわかる問題点・課題などが数多く出てきましたが、それに対しても、オプテージのご担当者が現場ニーズのヒアリングに力を入れてくださり話し合いを重ね、使い勝手のよいシステムができたと感じています。業務効率の改善などのメリットは明らかで、今後グループへの展開も現実的なテーマとなってきました。医療業務において安全は第一に優先される事項ですから、すべての現場で業務効率アップとともに業務をより安全に行えるよう、使いやすいシステムとして継続的なサポートや改良、ご提案を今後も引き続き期待しています。

真鍋 由美氏

サービス名、会社名等は、各社の商標または登録商標です。
掲載内容は2020年7月時点のものです。

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