損をしないための「モバイルPC&データ通信」選択ガイド

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新年度、モバイル機器の入れ替え、新設は終わりましたか?

新年度といえば、異動があったり新入社員がやってきたり、人が入れ替わる時期ですね。でも現代のビジネスシーンではパソコンやタブレット端末、スマートフォンなどのモバイル機器が欠かせないだけに、人の入れ替わりだけでなく、会社などで使用するそのような機器の更新や新設、ネットワーク回線の増設などの時期であったりもします。
ビジネスにはスピードが問われることも多いため、パソコンやタブレット端末はより処理能力の高いものに、データ通信はより通信品質の良いものに越したことはありません。それに加えてセキュリティは最大の懸念事項となっています。
当然ですが、よりスペックの高いものを導入しようと思うと、それなりの費用やランニングコストが必要となりますので、コストとパフォーマンスのバランスをどう取るかが、大きな問題となってきますね。
そこで、今回は今までと趣向を変え、ビジネスを加速させる最新モバイルパソコンとデータ通信サービスをご紹介してみたいと思います。

あなたはどんな条件で選ぶ? 2018年春ベストバイ・モバイルPC

(1)総合力で選ぶ

機能性から選べば、やはりパナソニックの「レッツノートSV」が一番のオススメでしょうか。何と言っても光学ドライブを内蔵しているのに、999gという軽さが驚異的です。「レッツノート」は、持っていることがステータスと言われるほどの存在であり、頑丈さでも目を見張るものがあります。しかし、いかんせん高価!最安値の機種と比べると倍ほどの価格であり、多数の導入が必要な会社なら悩むところではあります。

(2)軽さで選ぶ

モバイルで最も重要な要素に、持ち運びのラクさを挙げる方も多いでしょう。そこでパソコンの質量に注目すると、昨年モデルながらNECの「LAVIE Direct HZ」。i3Celeronモデルなら769gと、各社モバイルPCの中でも最軽量クラス。ただバッテリーの駆動時間が6.5時間とやや少な目なのが気になります。起動時間も重視するなら、富士通の「LIFEBOOK WU2/B3」の方が良いかもしれません。

(3)操作性で選ぶ

モバイルパソコンの場合、タッチパッドを使っての操作がやりにくいと感じる方もいるかと思います。マウスが使えればいいのですが、出張中の電車の中ではマウス操作も難しいでしょう。そんな時、比較的使いやすいのが、レノボの「ThinkPad」。IBM時代からお馴染のトラックポイントで、サクサクっと操作できます。また同機はキースピッチが19×19mm、キーストロークが約1.8mmで、文字の打ちやすさに定評があります。文書をよく作成するという方に最適です。

(4)拡張性で選ぶ

価格的にメリットがあるVAIOの「S13」ですが、意外にもポートの種類が豊富なことにも注目です。HDMI、VGAやLANポートなどビジネスの場で使用頻度の高いポートが豊富に搭載されています。

(5)携行性で選ぶ

軽さ以上に重要な要素となるのが、データ通信。その条件で考えると、次世代高速携帯通信規格である「LTE」に対応していることが大事になります。LTE対応PCならSIMカードスロットが搭載されており、本体のみで高速通信が可能になるからです。
「外でもバリバリとデスクトップ並みの作業を行いたい」という方なら、オールインワンながら軽量のレッツノートがおすすめ。「タブレットとPCの中間ぐらいの、ライトな作業が中心」という方ならVAIOがいいのではないかと思います。

さて、その他の機種も含め、代表的なメーカーのモバイルパソコン比較表を下記に掲載しています。どれが良いというより、使い手との相性の問題もあります。しかし、会社で一括して導入する場合は、個人ごとに要望を叶えることも難しいかと思います。
あなたの会社の場合、どのようなシーンでパソコンを使うケースが多いか、社員の意見も聞きながら、じっくりとお決めになるのがいいでしょう。

■ 主要メーカー モバイルパソコン基本機能比較(各社ホームページより)

モバイルパソコン基本機能比較

◎ 各社の機能・特長については2018年4月1日現在のものです。機能については新機種の発売、オプション対応などで変更の場合もあります。機種選択の際には各社のホームページ、カタログ等で、機能を必ずお確かめくださいますようお願いいたします。

通信費を上手に節約する「MVNO」に注目!

さて、外出先で思う存分ビジネスに没頭するなら、モバイル機器の充実に加え、もう一つ必要なものがありますよね?「携行性」のところでも紹介しましたが、それはデータ通信です。

日本で携帯電話など移動体通信事業者といえばNTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの大手3社が代表的存在で、これらは「MNO(Mobile Network Operator)」 と呼ばれていますが、これ以外に「MVNO(Mobile Virtual Network Operator)」つまり「仮想移動体通信事業者」と呼ばれる通信事業者が存在します。
「MVNO」のメリットは、自社で無線通信回線設備を開設・運用せず、上記「MNO」の通信インフラを利用して通話やデータ通信を行うため、低価格なサービスが提供できる点にあります。いわゆる「格安SIM」と呼ばれるものが、この「MVNO」にあたります。

かつては「通信の信頼性に難があるのでは」と危惧されていたMVNOですが、インフラ自体はMNO大手3社のものを活用していることもあり、最近では信頼性も非常に高まっています。また法人向けに、非常にキメ細かなサービスも提供しています。
あるMVNO事業者では、基本料金がデータ通信のみで700円/月(税抜)~、090通話+データ通信でも1,300円/月(税抜)~という低価格が魅力となっています。回線自体もドコモ、あるいはauのどちらかが利用できるため、現在すでに両社の端末を利用している場合、機種を新たに入れ替える必要がないのも、大きなメリットになっています。
この他にも、余ったデータ容量を翌月に繰り越して使うことができ、最大1,000回線で分け合える「パケットシェア」や、端末のアクセスコントロールが可能になり、社外と社内ネットワークが安全に接続できる「固定IPアドレス提供サービス」など、ビジネスに役立つ独特なサービスを提供する事業者も増えています。

高速・安全性を維持しながら通信費を上手に節約する方法として、「MVNO」への切り替えも検討されてはいかがでしょうか。

最大の懸念点「セキュリティ」の解決策とは?

先ほど、「固定IPアドレス提供サービス」を紹介した際にも触れましたが、企業にとって今、最も重要なのは「セキュリティ対策」でしょう。「働き方改革」のひとつとして取り上げられる「テレワーク(在宅勤務)」や「ノマドワーキング(働く場所の自由化)」を進めていく上でも、通信における情報セキュリティ対策は大きな課題となっています。近年、ウイルスを使ったサイバー攻撃や、機密情報の漏洩といった問題が多発していますが、「ウチは大企業でもないし、きっと狙われないよ」と油断していると、いつか大きな事故を起こすかもしれません。

そこで紹介したいのがリモートでも安全に社内ネットワークにアクセスできる「閉域モバイルサービス」です。その中でも「MVNO」事業者が提供しているサービスには、インターネットを経由せず、安全に社内ネットワーク(VPN)に接続できるサービスがあります。

■ 閉域モバイルサービスの活用イメージ

閉域モバイルサービス

閉域モバイルサービスを使えば、上記のイラストのように、出張先など社外から社内のネットワークへアクセスする場合も、安全性の高いネットワークで接続可能です。
繰り返しますが、ネットにおけるセキュリティ対策は、今、急務となっています。安全性を高めるためにも、インターネットを経由しないモバイル環境の導入をぜひ検討されてはいかがでしょうか。

みなさん、何か参考となる情報はありましたか?

新年度、このような新しい通信環境でビジネスを加速させてみませんか。

◎製品名、会社名等は、各社の商標または登録商標です。

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著者 OPTAGE for Business コラム編集部

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