- 公開日:2024年03月27日
社内ネットワークに無線LANを採用するメリットは?導入方法や注意点も解説
社内ネットワークの構築にあたって、無線LANを採用する企業も多いでしょう。無線LANには有線LANとは異なるメリットがあるものの、いくつかの注意点もあります。
そこで本記事では、社内ネットワークに無線LANを採用するメリットから導入方法、注意点までわかりやすくまとめました。
社内のネットワークで知っておきたい3つの違い
社内ネットワークに無線LANを導入するにあたって、いくつか確認しておくべきポイントがあります。特に「LANとWAN」「有線LANと無線LAN」の違いを正しく把握することが大切です。
自社に最適なネットワーク環境を整えるためにも、それぞれの違いを見てみましょう。
LANとWANの違い
社内ネットワークでよく聞くLANとWAN、この2つは響きこそ似ていますがまったくの別物です。LANとは「Local Area Network(ローカルエリアネットワーク)」の略称で、限定されたエリアのネットワークを指します。対して、WANとは「Wide Area Network(ワイドエリアネットワーク)」の略称であり、広範囲のネットワークのことです。
社内ネットワークを構築する場合、拠点内の通信を実現するLANと、拠点間の通信を実現するWANの両方を検討する必要があります。
有線LANと無線LANの違い
LANには有線LANと無線LANがあり、接続方法や必要なものが異なります。有線LANはルータと機器をLANケーブルでつなぐ必要がありますが、無線LANはLANケーブルを使わずに無線でLANのネットワークに接続することが可能です。
なお、よく使われるWi-Fiは無線LANの国際標準規格のひとつであり、最近では「無線LAN(Wi-Fi)」と表記されることも増えています。
社内ネットワークに無線LANを採用するメリット
社内ネットワークの構築に用いられることの多い無線LANですが、実際に導入するとどのようなメリットを享受できるのでしょうか。
この章では、社内ネットワークに無線LANを採用する主なメリットを3つご紹介します。
LANケーブルが不要
社内ネットワークに無線LANを採用する大きなメリットとして、LANケーブルが不要になることが挙げられます。有線LANを採用した場合はLANケーブルが必要になり、配線工事の手間や費用がかかりますが、無線LANの場合はLANケーブルの準備や工事の手間を省くことが可能です。
また、LANケーブルがなくなるとオフィス全体がすっきりと片付いた印象になり、デスクの配置も簡単に変更できます。
フリーアドレスの推進が可能
フリーアドレスとは、オフィスで個人の席を定めず、自由に席を選べるオフィススタイルのことです。フリーアドレスには社内コミュニケーションの活性化や、アイデア創造の促進などの効果が期待できるため、フリーアドレス化を推進する企業も増えています。
社内ネットワークに無線LANを採用すれば、通信の届く場所であればどこでも働くことが可能です。また、無線LANによってフリーアドレスを実現できれば、1人に1台デスクを用意する必要がなくなり、省スペース化も図れるでしょう。
スマートフォンやタブレットを接続できる
社内ネットワークに無線LANを採用すると、有線LANポートを持たないスマートフォンやタブレットなどの機器にも簡単に接続が可能になります。スマートフォンやタブレットでもLAN変換アダプターがあれば有線LANに接続できますが、無線LANの場合はより手軽に社内ネットワークに接続できるので、アプリやツールなどを使用しやすくなり業務効率化を進められるでしょう。
社内ネットワークに無線LANを導入する方法
社内ネットワークに無線LANを採用するメリットをご紹介しましたが、無線LANを導入する手順がわからず導入に踏み切れていない場合もあるのではないでしょうか。
そこで、この章では社内ネットワークに無線LANを導入する方法をまとめています。ぜひ参考にしてみてください。
社内ネットワークを把握する
まずは、社内の端末がどの無線の規格に対応しているかを確認しましょう。Wi-Fiのバージョンや周波数帯、対応している暗号化方式を把握することが大切です。端末によってはWi-Fiのバージョンが古く速度が出ない場合や、脆弱性のある暗号化方式を用いていることからセキュリティリスクが高まっている場合もあるでしょう。
また、無線LANの親機は接続可能台数に上限があるので、必要な台数に応じたスペックの機器を選定することも重要です。
ネットワーク機器の設置場所を決める
社内ネットワークの把握が完了したら、ネットワーク機器の設置場所を決めましょう。壁や棚のような障害物があると、電波が遮られて通信が不安定になりがちです。
また、ネットワーク機器の近くに電子レンジなどがある場合は電波干渉が起こる可能性があるため、無線LANと同じ周波数を使う家電からは遠ざけて設置することをおすすめします。
アクセスポイントとコントローラーを準備する
アクセスポイントとは、パソコンやスマートフォンなどの無線LAN機能を持つ端末を無線接続するための機器です。電波の送受信をおこなう基地局の役割を担っており、法人向けのアクセスポイントであれば同時に数十台の端末を接続できます。
コントローラーは複数のアクセスポイントを管理する装置で、各アクセスポイントの調整をする司令塔のようなものです。無線LANで社内ネットワークを構築する場合は、アクセスポイントとコントローラーを準備することで安定した通信を実現できます。
なお、複数のアクセスポイントをひとつの大きなアクセスポイントとして見せる技術に「メッシュWi-Fi」があります。コントローラーを準備する場合は、メッシュWi-Fiに対応しているものを検討してみましょう。
セキュリティ対策を講じる
社内ネットワークに無線LANを導入する際は、必ず万全のセキュリティ対策をしなければなりません。無線LANはIDとパスワードがわかれば誰でもアクセスできるため、不正アクセスの被害にあうリスクもあります。セキュリティ対策をせずに利用すると、機密情報の漏えい・改ざんが発生する危険もあるので、十分な注意が必要です。
ルータのパスワード等をきちんと設定し、暗号化については最新の規格に対応しているルータを選ぶなど、不正アクセス対策を講じましょう。
社内ネットワークに無線LANを用いる際の注意点
社内ネットワークに無線LANを導入する方法をご紹介しましたが、導入時にはいくつかの注意点があります。
無線LANのデメリットを補うためにも、以下の注意点を押さえておきましょう。
電波干渉対策を欠かさない
電子レンジや炊飯器、掃除機などの家電は電波を発生しており、無線LANの電波とぶつかり合うことで電波干渉が起こります。電波干渉が起こると社内ネットワークが不安定になり、快適な通信を実現できません。
無線LANを利用する際に特に注意したいのは、無線LANと同じ周波数帯を利用する電子レンジやBluetoothなどの製品の設置場所です。無線LANは「2.4GHz帯」「5GHz帯」などの周波数帯を利用しますが、電子レンジやBluetoothは2.4GHz帯を利用するため、電波がぶつかり合ってしまいます。電波干渉を防ぐには、電子レンジやBluetoothをネットワーク機器から遠ざけたり、Wi-Fiルータと端末の規格を確認したりするのが効果的です。
万全のセキュリティ対策が必須
無線LANは電波さえ届く範囲であれば、どこからでもネットワークに接続することが可能です。これは無線LANのメリットのひとつであるものの、セキュリティの観点においてはデメリットとなります。
無線LANに限らず、社内ネットワークを運用する際は、機密データの盗聴や改ざん、情報漏えいのリスクに備えて十分なセキュリティ対策が必須です。パスワードの変更や通信の暗号化とあわせて、セキュリティ対策サービスも活用しましょう。
まとめ
社内ネットワークに無線LANを採用すると、LANケーブルが不要になるだけでなくフリーアドレスの推進も可能です。また、スマートフォンやタブレットを簡単に接続できることも無線LANの大きなメリットでしょう。
ただし、無線LANで社内ネットワークを構築する場合は、万全のセキュリティ対策が必須です。セキュリティ対策を怠ると、不正アクセスを許してしまい企業の機密データが流出する危険性があります。
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