- 公開日:2024年09月10日
BYODとは?COBOとの違いや導入企業のメリット・デメリットを解説
生産性向上や端末配布にかかるコスト削減を実現するために、BYODを導入する企業が増えています。
そこで本記事では、BYODを企業が導入するメリット・デメリット、導入時のポイントなどをまとめました。あわせて、BYODと混同されがちなCOBOとの違いについても解説しています。
BYODとは
BYODとは、従業員が所有している端末を業務に活用することです。BYODは"Bring Your Own Device"の略称で、日本語に訳すと「私用デバイスを持ち込む」となります。
BYODが普及した背景
BYODが広まった理由のひとつに、スマートフォンの普及が挙げられます。また、スマートフォンの性能が向上していることや、スマートフォンに適した業務アプリやクラウドサービスが増加したこともBYODが広まった要因です。
COBOとの違い
BYODと似た用語に、COBOがあります。COBOは"Corporate Owned, Business Only"の略称で、日本語に訳すと「企業が所有するデバイスは業務だけ」となります。つまりCOBOは企業が従業員に端末を支給し、その端末を私的に利用しないように管理する方針のことです。
また、BYODやCOBOのほかに、COPEやCYODといった用語もあります。COPEは"Corporate Owned, Personally Enabled"の略称で、企業が従業員に端末を支給し、その端末を業務だけでなく私的に利用することも許可する方針のことです。CYODは"Choose Your Own Device"の略称で、企業が提示した端末のなかから従業員が選択する方針を指します。なお、CYODはCOPEと同様に業務だけでなく、私的利用も許可している場合がほとんどです。
BYODを企業が導入するメリット
従業員が所有する端末を業務に活用するBYODですが、BYODを導入することで企業が享受できるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
ここからはBYODを企業が導入するメリットを4つご紹介します。
生産性が向上する
BYODのメリットの1つ目は、業務の生産性が向上することです。BYODでは従業員が使い慣れた端末を活用するため、従業員の業務効率が向上します。また、社外にいる際に急きょテレワークの予定が決まった場合でも、自身の端末であれば会社に戻ることなく業務を開始できるでしょう。
さらに、端末の操作方法に関する問い合わせが減ることで、管理者の負担軽減にも効果が期待できます。
端末配布にかかるコストを削減できる
BYODのメリットの2つ目は、端末を支給する際に発生するコストの削減です。BYODを導入すれば、企業は従業員が業務に使用する端末を購入する必要がなくなります。特に従業員数の多い企業の場合は、大幅なコスト削減が見込めるでしょう。
シャドーIT対策になる
BYODのメリットの3つ目は、シャドーIT対策を講じられることです。シャドーITとは、企業の許可なく個人が所有している端末を使用することを指します。また、端末だけでなくクラウドサービスやSNSなど、私的利用しているサービスを業務に用いることもシャドーITの一種です。
シャドーITにはセキュリティリスクが潜んでおり、機密情報の漏えいや不正アクセスにつながる危険性があります。その点、BYODを導入して制度化すれば、シャドーITを抑止することが可能です。
従業員の端末管理の負担が軽減される
BYODのメリットの4つ目は、従業員それぞれが端末を管理する負担を軽減できることです。BYODによって業務用の端末を所有する必要がなくなれば、従業員は複数の端末を持ち歩く手間が省けます。
BYODを企業が導入するデメリット
続いて、BYODを企業が導入するデメリットを2つご紹介します。BYODの導入を検討している場合は、あらかじめメリットとデメリットの両方を把握しておきましょう。
セキュリティ面のリスクが生じる
BYODを企業が導入する大きなデメリットは、情報セキュリティリスクの可能性が高まることです。従業員が所有している端末を業務に活用するBYODでは、機密情報の漏えいやマルウェア感染など、セキュリティ面のリスク増加が懸念されます。また、従業員によるデータの持ち出しを助長する可能性もあるため、適切な端末管理やルールの構築などが必要不可欠です。
労務管理が複雑化する
BYODを導入すると、私的利用と業務利用の線引きが曖昧になりがちです。そうすると労務管理が複雑化し、従業員の労働状況を把握しにくくなってしまいます。その結果、業務時間外の労働をはじめとする労務問題が発生する可能性もあるでしょう。
また、BYODの導入にあたって生じやすい携帯電話の通話料金に関する精算処理の問題も見過ごせません。携帯電話の通話料金を精算処理する際に考えなければいけないのが、業務で利用した通話料金とプライベートで利用した通話料金を分割して精算する公私分計です。公私分計が明確でなければ、労務管理が複雑化する可能性が高まります。
従業員のプライバシーを侵害する恐れがある
BYODによって公私の線引きがあやふやになると、従業員のプライバシーを侵害してしまう恐れがあります。たとえば、検索履歴や位置情報などの個人情報を端末から収集してしまうと、プライバシーの侵害になりうるので注意が必要です。
BYODを導入する際は、端末内のアプリやデータをプライベート用と業務用に分けて管理できるツールを活用するなど、従業員のプライバシーを保護する必要があります。
BYODを企業が導入する際のポイント
ここからは、BYODを導入する企業にとって重要なポイントをご紹介します。以下のポイントを押さえて、BYODのメリットを最大限に活かしましょう。
万全のセキュリティ対策を講じる
BYODを導入するにあたって、セキュリティ対策は欠かせません。BYOD導入には機密情報の漏えいや端末の盗難および紛失など、さまざまなセキュリティリスクが潜んでいます。こうしたセキュリティリスクへの対策として、ウイルス対策ソフトやリモートアクセスツールなど、ソフトウェアやツールの活用が重要です。
BYODに関する研修を行う
ソフトウェアやツールの活用とあわせて、従業員一人ひとりのセキュリティ意識を向上させることで、より強固なセキュリティ対策を実現できます。
従業員のセキュリティ意識を上げるには、BYODに関する定期的な研修が必要です。BYODを導入した理由や、企業が定めたルールなどを的確に伝えて、セキュリティ意識の向上を目指しましょう。
まとめ
BYODの導入には、生産性の向上や端末配布にかかるコスト削減といったメリットがある反面、セキュリティ面の不安や労務管理が複雑化などのデメリットもあります。BYODを導入する際は、セキュリティ対策のなされたツールやアプリを選び、きちんと公私分計することが大切です。
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