ノーコードとローコードとは?DX推進に活用したい開発手法を解説

ノーコードとローコードとは?DX推進に活用したい開発手法を解説

新たな開発手法として注目されているノーコードとローコードですが、活用メリットやサービスの選び方がわからず導入に踏み切れていない企業も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ノーコードとローコードの特徴からおすすめのサービスまで詳しく解説します。DX推進を図るためにも、ぜひ参考にしてみてください。

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日本経済が直面する「2025年の崖」とは

日本経済が直面する「2025年の崖」とは

ノーコードとローコードが注目されている背景に、「2025年の崖」問題があります。2025年の崖とは、経済産業省が2018年に発表した「DXレポート」に登場している言葉で、日本国内の企業が市場で勝ち抜くにはDXの推進が必要不可欠であると述べられました。DXへ舵を切らなければ、近い将来、競争力の低下や経済的損失などの危機に直面することが警告されています。

そこで活用したいのが、ノーコード・ローコードです。ノーコードとローコードのサービスを活用すれば、エンジニア不足に悩む企業でもアプリケーションソフトの構築が可能になったり、開発期間を大幅に短縮できたりします。ノーコードとローコードはIT人材が不足している日本国内の企業にとって有効な手段であり、DX推進に一役買ってくれると期待されています。

ノーコードとローコードとは

ノーコードとローコードとは

ノーコード・ローコードとは、プログラミングの知識が乏しい人材でもアプリケーションソフトを開発できる新たな開発手法のことです。DX推進やエンジニア不足にともない、ノーコードとローコードのサービスを導入する企業が増えています。

ノーコードとローコードそれぞれの特徴は、下記のとおりです。

ノーコードとは

ノーコードとは、ソースコードのコーディングをおこなわずにアプリケーションソフトを開発できる手法です。プログラミングの知識が一切なくても、直感的にアプリ開発ができると人気を集めています。

ただし、ノーコードは最初から機能やテンプレートが決まっており、柔軟性は高くありません。そのため規模の小さいアプリ開発や、シンプルな機能を売りにしたアプリ開発に向いています。

ローコードとは

ローコードとは、部分的にソースコードを入力するだけでアプリケーションソフトを開発できる手法です。最小限のプログラミング知識があればアプリ開発ができ、「高速開発」や「超高速開発」とも呼ばれています。

ローコードはノーコードよりも自由度が高く、柔軟性がありますが、その分ある程度の専門知識やスキルが必要です。

ノーコードとローコードでできること

ノーコードとローコードでできること

少ない専門知識でアプリ開発ができるノーコードとローコードですが、具体的にどのようなことができるのでしょうか。

以下にノーコードとローコードでできることの一例を挙げてみました。それぞれ確認していきましょう。

Webサイト(ECサイト)の制作

ノーコードとローコードは、WebサイトおよびECサイトの制作に活用できます。デザイン性に優れた高品質なサイトを制作できるため、エンジニア不足に悩む企業におすすめです。

業務効率化ツールの開発

経理部門や人事・総務部門などのDX化に必要不可欠な会計ツールやタスク管理ツールの開発にも、ノーコードとローコードが役立ちます。こうした業務効率化ツールがあれば、作業時間の短縮や生産性向上を実現できるでしょう。

顧客管理ツールの開発

顧客管理ツールとは、顧客の名前や住所、購買履歴などをまとめて管理できる便利なツールです。ノーコードとローコードで顧客管理ツールを開発すれば、問い合わせから顧客情報まで一元管理できるようになります。

外部サービスとの連携

ノーコードとローコードのサービスは、SNSやメールサービス、決済機能などの外部サービスとの連携を強みとしています。さらに社内で利用している既存システムとの連携も容易におこなえるので、より利便性の高いアプリを実現できるでしょう。

ノーコードとローコードのメリット

ノーコードとローコードのメリット

ここからは、ノーコードとローコードのメリットをご紹介します。ノーコードもしくはローコードの活用を検討している場合は、ぜひ参考にしてみてください。

専門知識がなくてもアプリ開発ができる

ノーコードとローコードの最大のメリットは、プログラミングの知識が少なくてもアプリを開発できることです。ノーコードにいたってはソースコードのコーディングを一切おこなわずに済むため、専門知識とスキルを有する人材がいなくてもアプリ開発を実現できます。

コードの記述ミスを防止できる

そもそもノーコードはソースコードのコーディングが不要であることから、コードの記述ミスの心配がありません。また、ローコードも部分的にソースコードを入力するだけなので、コードの記述ミスによるトラブルを最小限に抑えられます。

短期間でのアプリ開発が可能

ノーコードとローコードを活用すれば、アプリ開発で最も時間がかかる開発フェーズを大幅に短縮できます。アプリ開発は要件定義や基本設計など複数のフェーズで成り立っていますが、ノーコードとローコードは最初からある程度の機能やテンプレートが決まっているため、短期間でのアプリ開発が可能です。

開発にかかるコストを削減できる

アプリ開発にかかる工期の短縮は、コストの削減にもつながります。ノーコードとローコードを活用すれば作業量を減らせるため、アプリ開発に必要な人件費を抑えることが可能です。
また、開発フェーズのあとはテストをおこなうのが一般的ですが、ノーコードとローコードであればテストにかかるコストも削減できます。

ノーコードとローコードのサービスを選ぶ際のポイント

ノーコードとローコードのサービスを選ぶ際のポイント

ノーコードやローコード開発を検討している企業に向けて、ノーコードとローコードのサービスの選び方を解説します。信頼性の高いサービスやツールを選び、理想のアプリ開発を実現しましょう。

機能

ノーコードとローコードは、最初から機能やテンプレートが用意されています。そのため、あらかじめ開発したいアプリで必要となる機能を洗い出したうえで、求める機能を実装できるサービスを選びましょう。
特にノーコードは制約が大きく、利用できる機能はサービスに依存します。サービスを選ぶ際は、事前に機能や効果を確認することが大切です。

拡張性

ノーコードとローコードのサービスを選ぶ際は、機能とあわせて拡張性にも注目したいところです。将来性を考慮し、少しでも拡張性をもたせたい場合はローコードを選ぶとよいでしょう。

ただし、ローコードはノーコードよりも拡張性に優れているとはいえ、従来の開発手法ほど自由度は高くありません。その点を理解したうえで、適切なサービスを選びましょう。

価格

ノーコードとローコードのサービスの価格はさまざまで、機能やテンプレートによって大きな幅があります。いずれも従来の開発手法に比べて低価格であることは間違いありませんが、具体的にどれだけコストを抑えられるのか、納得できる効果は得られるのかなど、費用対効果を考慮することが重要です。
サービスによってはトライアル期間や無料プランを用意している場合もあります。積極的に活用しましょう。

サポートの充実度

導入後のサポートが充実しているかどうかも、サービスを選ぶうえで重要なポイントです。ノーコードとローコードは導入して終わりではなく、運用し続けなければ効果を得られません。サポート体制や窓口の対応時間を把握し、突然のトラブルに対処できるかどうかを確認しておきましょう。
特に、サービスの提供元が海外企業の場合には注意が必要です。英語で問い合わせる必要があったり、マニュアルがわかりにくかったりすることも少なくありません。対応言語やマニュアルの確認を怠らないようにしましょう。

ノーコードとローコード、どちらを選ぶべきか

ノーコードとローコード、どちらを選ぶべきか

ノーコードとローコードのどちらを選ぶべきか悩んでいる方に向けて、ノーコードがおすすめのケースと、ローコードがおすすめのケースをまとめました。サービスの選定に役立ててみてください。

ノーコードがおすすめのケース

ソースコードのコーディングを一切おこなわずにアプリ開発ができるノーコードは、できるだけ短期間かつ低コストでアプリ開発を実現したい場合におすすめです。
また、社内にプログラミングの専門知識やスキルに長けた人材がいない場合や、システム開発に特化したエンジニアチームを構成できない場合もノーコードが向いています。DX推進を前向きに検討しているものの、即戦力となる人材不足に悩んでいる場合はノーコードを導入してみましょう。

ローコードがおすすめのケース

最小限のプログラミング知識があればアプリ開発ができるローコードは、ノーコードよりもやや拡張性のあるアプリ開発を望む場合におすすめです。ローコードなら必要に応じて追加のコーディングをおこなえるため、ある程度は自由に機能を実装・拡張できます。
ローコードの利用には最小限のプログラミング知識が必要だと述べましたが、ロジックと開発プラットフォームの操作方法さえ理解できていれば、プログラミングを一から十まで学ぶ必要はありません。そのため、従業員の教育にかかるコストを抑えることも可能です。

まとめ

まとめ

ノーコードとローコードはプログラミングの知識やスキルに長けた人材がいなくても、アプリ開発ができる新たな開発手法として注目されています。うまく活用すればエンジニア不足に頭を抱える企業でも会計ツールやタスク管理ツール、顧客管理ツールなどを開発でき、DX推進を図ることが可能です。ノーコードやローコードのサービスの導入を検討しているのであれば、今回ご紹介したポイントを確認し、信頼性の高いサービスを選定しましょう。

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著者 OPTAGE for Business コラム編集部

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