株式会社Francfranc 様

基幹システムを『Infor M3』に移行
これから加速するデジタル化に備え万全の体制を固める

株式会社Francfranc様イメージ
課題
業務効率化
業種
卸売・小売
従業員規模
1,001名以上
導入サービス
Infor M3

Francfrancは、1990年に輸入家具の販売業として創業し、1992年に天王洲に1号店が誕生。その後、事業領域が拡大するにもかかわらず、基幹システムは、約15年前に構築されたものを使い続けてきた。老朽化した情報インフラはメンテナンスコストの増加や安定稼働に不安を抱え、多様化した業務の変化に追随することが困難となっていた。そこでFrancfrancは、基幹システムの刷新を決断し、可能な限り早急に新システムを稼働させるため、統合ERPパッケージ『Infor M3』を、AWSを用いフルクラウドで導入。今後のデジタルトランスフォーメーションに備え盤石の体制を整えた。

課題
  • 老朽化したシステムの維持運用に伴う負荷軽減
  • 一刻も早い新システムへの移行
導入後の効果
  • フルクラウド化によるスピード、スケーラビリティ、運用コストの低減

サービス導入レポート

待ったなしのシステム入れ替え

Francfrancは1992年に1号店をオープンして以降、店舗数の拡大と共に取り扱い商品も輸入品中心からPB(Private Brand)商品中心へと変化していった。また、国内に加えて海外にも店舗を展開するなど、事業領域の拡大に伴い業務内容は大きく変化してきた。

「業務の多様化に伴い、システム変更が要求される都度、スクラッチベースの基幹システムを改修し続けていました。そのため構築当初のコンセプトから乖離し、構造が煩雑化したうえ、人の入れ替えと共にブラックボックス化が進み、マニュアルすらない状況でした」と、情報システム部 本社システム課 課長の忽那一賢氏は以前の問題点を語る。

一般的に、個別要件で開発されたシステムは特定ベンダーに依存しやすい。また多様化する業務にタイムリーな変更が難しく、改修コストの兼ね合いからシステム外の運用を駆使して使い続けるケースも少なくない。FrancfrancでもSPA部門の業務は旧基幹システム外で運用されており、開発ベンダー依存のメンテナンスによりコストが膨らんでいた。

「サーバも古く、障害時の部品不足やトラブルのリスクからOSアップデートもままならない状態でした。セキュリティ面の不安もあり、一刻も早いシステム更新が最重要課題となっていました」と、忽那氏は刷新の背景をあげる。

数ある要望を可能な限り満たすシステム

新システム検討に際しては、導入スピードを重視しつつ、稼働後の運用コストを極力抑えて成長投資に振り向けること、業務プロセスを明確にし、経営の見える化を実現することなどの要件が課せられた。

「システム刷新は、業務の標準化を進めるチャンスでもあります。そこで当社が抱えていた課題が解決でき、かつ短期間で標準業務での導入が実現できるERPパッケージを選択しました。なかでもアパレル系小売業での導入実績も多く、導入期間とコストのバランスが取れている『Infor M3』を採用しました」と、忽那氏は検討当時を振り返る。

しかし、当初立ち上げに携わったメーカーとは自分達の思いとのギャップが生じ、プロジェクトがストップ。そこで白羽の矢を立てられたのが、オプテージ(旧関電システムソリューションズ)だった。

忽那一賢氏

『Infor M3』導入にあたっての選定理由を語る、情報システム部 本社システム課 課長の忽那一賢氏

「お客さまの中に入る」体制できめ細かく対応

「品質管理の手法も確立されており、信頼してプロジェクトを任すことができるSI企業であること。そして何より『Infor M3』の導入構築が可能であること。こうした条件により絞り込んだ結果、たどり着いたのがオプテージ様でした。特に安易に“ 大丈夫です”などとは決して言わないオプテージ様の慎重な姿勢に、逆に安心感を覚えました」と、執行役員 CIO 情報システム部 部長の桑田和紀氏は語る。

オプテージに変更後、要件再設定からのスタートとなり、その際に徹底されたのがスコープ見極めのためのユーザーヒアリングによる全業務の洗い出しである。Francfrancという企業の強みや独自性、現場の実状を把握したうえで『Infor M3』が持つ機能とのマッピングを図る。業務ヒアリングには、オプテージスタッフも同席し、プロジェクトチームとして一体となって目指すべき姿を検討した。

「システム部門のご担当者の体制にも限界があり、我々のスタッフ体制を整え、お客さまの中に入り込むオプテージの強みを活かせる形を取りました」と、ソリューション事業推進本部部長の大谷淳は開発体制を説明する。

単なる業務理解だけでなく、社風や企業文化を理解・共有し、メンバー一体となってプロジェクトが進められ、結果的に計画よりも短期間で本稼働を迎えることができた。

打ち合わせ風景

写真左から、Francfrancの忽那一賢氏、桑田和紀氏と打ち合わせをする大谷淳、瀧原淳史

加速化するデジタル化への万全の備え

導入方針として構築スピード・運用コストの抑制を優先し、カスタマイズは極力行わないことを徹底した。フルスクラッチで作られていた旧システムと比べれば使い勝手は異なるものの、ユーザーから不満の声は出ていない。一方でフルクラウド化によるスピード、スケーラビリティー、運用コスト低減など多くのメリットが実現された。Francfrancでは、システム刷新と並行して、AIの活用やRPAを利用した業務自動化にも取り組んでいる。

「当面の課題は、現時点でまだ使い切れていない『Infor M3』の機能をフル活用し、オートメーション化による業務の生産性を高めていくこと。そのうえでデジタルトランスフォーメーション(DX)の先駆者となるべく、スピード感を持って対応し、お客さまの生活をより豊かに、より楽しくできる商品やサービスの提供に努めていきたい」と、桑田氏は今後の展望を語ってくれた。

ネットワーク構成

ネットワーク構成図

お客さまプロフィール

株式会社Francfranc
東京都渋谷区神宮前五丁目53番67号
https://www.francfranc.co.jp/

1990年に輸入家具の販売業に携わる株式会社バルスとして設立され、1992年にFrancfrancの1号店が天王洲アイルにオープン。2013年に株式会社セブン&アイ・ホールディングスと資本業務提携、2017年に現社名に商号変更。メインブランドの「Francfranc」のほかに4つのブランドを持ち、国内外に多数の店舗を展開する。「VALUE by DESIGN デザインによって毎日をより楽しく、より豊かに」をミッションに、ライフスタイル提案による新たなマーケット創出を目指している。

Nacasa & Partners Inc.

Nacasa & Partners Inc.

お客さまの声

デジタル化を加速するサービス提案に期待

執行役員 CIO
情報システム部 部長
桑田 和紀氏

システム構築に携わってこられた実績、独自の厳しい品質管理基準を備えていることなど信頼できるパートナーになっていただけると思いました。東京と大阪の距離感を意識することなく、システム構築時には、内部まで入り込んで対応していただいた結果、スムーズな導入につながりました。今後の要望は、対応に一層のスピード感を期待したいのが一点と、新体制となり拡充されたサービスメニューの中から、特に5Gなどのインフラ面でも今後のFrancfrancの成長に寄与していただけることを期待しています。

桑田 和紀氏

サービス名、会社名等は、各社の商標または登録商標です。
掲載内容は2020年1月時点のものです。

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