新年度直前特集!新入社員としっかり向き合うために・・・

新年度直前特集!新入社員としっかり向き合うために・・・
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2017年度の新入社員は「キャラクター捕獲ゲーム型」だそうですが・・・

毎年春になると話題になるのが、公益財団法人 日本生産性本部が発表するその年の新入社員のタイプ。それによると2017年度の新入社員は「キャラクター捕獲ゲーム型」だそうです。 なぜ「キャラクター捕獲ゲーム型」かは、日本生産性本部のホームページ等をご覧いただくとして、過去に遡って「●●型」を見てみると、もっともらしい解説はされているものの、その時々の"流行りモノ"を挙げているだけのようにも思えます(身も蓋もない言い方ですが笑)。
例えば「ドローン型(2016年)」とか「消せるボールペン型(2015年)」とか「ロボット掃除機型(2014年)」とか。これで行くと、2018年度は「そだね~型」とか「もぐもぐタイム型」とか「パシュート型」とかになるかも・・・と思っていたら、なんと同本部による新入社員タイプの発表は、2017年度が最後になったのだとか・・・。残念! これはこれで非常に興味深かったのですが。。。

とは言うものの千差万別の新入社員諸君を、ひとつの「型」に当てはめて考えることには、やはり無理があると言わざるをえません。どんな時代にも勝気な人がいれば、内気な人もいるし、いろいろなタイプが存在するわけでして・・・。
ではなぜ、このように「●●型」というラベルで人を語りたいのでしょうか。それはたぶん、若い人のことが"わからない"から。そして"わからない"ことに対する恐れがあるためではないかと思っています。

世代間ギャップは常にあるし、個人差もある。だから本当に必要なことは

世代間によるギャップは、どんな時代にも常に存在します。
都市伝説のように広まっているエピソードに、「エジプトで出土した5,000年前ほどの粘土板に、『最近の若い者はけしからん。私たちの若い時は~』という落書きが書いてあった」というものがあります。これの「ギリシャ」バージョンなどもあるそうで、出所や真相はどうも怪しげな話なのですが、もっともらしく信じられているということは、それだけ世代間ギャップが永遠普遍のテーマとして捉えられている証拠でもあるのでしょう。

年配者は、新入社員のような自分よりはるかに若い者の心情・心理を、なかなか察し理解することができない。だからせめて、「●●型」というラベルを貼ることで、その世代の雰囲気的なものを把握しようとしているのかもしれません。そう考えると、「公益財団法人 日本生産性本部」が毎年やっていた試みも、それなりに"生産性"のあることだったのですね。タイプの"命名"が2017年度で終わってしまったのが、重ね重ね残念です・・・。
ただ、先でも述べた通り、どんな時代にもいろんなタイプの人間がいます。「果たしてどんな新人がくるのだろう」と、戦々恐々としながら相手のタイプを探るのも悪いことではないのですが、ここはど~んと構えて器の大きさを見せるのも、年配者の務めかもしれません。

最近の若いヤツらはまったく、もう・・・

キーワードは『ボス充』。新人が、なりたい将来を想像できる上司に

「今ドキの若者をどう捉えるか」という命題も、なかなか的を絞り切れていない。それならいっそ、相手のタイプに一喜一憂するのではなく、「今ドキの若者に、上司&年配者である自分をどう見せるか」ということを考えた方がいいように思えます。
ヒントになるワードが、あります。それは『ボス充』。

株式会社リクルートマネジメントソリューションズが、20代の一般社員にアンケート調査した結果をもとに、2018年のトレンド予測として発表したワードが、『ボス充』です。
アンケートでは、従来のような「仕事人間」「会社人間」の上司よりも、個人生活を楽しみ、社外活動が充実している上司の方に、より魅力を感じているという回答が40.2%と半数近くを占めました。「社外活動」とは、育児や趣味、勉強や副業、ボランティアといった仕事以外での活動のことを指し、従来、会社員としてはあまり評価されていなかった項目です。

週末は、サーフィン三昧だ。今週はバリバリ頑張ろう!

そのような「リアル生活が充実した上司(ボス)」という意味で、『ボス充』というワードが注目されはじめています。

「仕事が生きがい」「仕事のために生きる」というのは、もはやカッコいい生き方ではなくなっているのかもしれません。「自分らしく、楽しく人生を謳歌する。そんな生活を実現し支えるために、働く」というのが、どんなタイプであれ今ドキの若者の心を惹くライフスタイルなのかもしれませんね。
そして、『ボス充』を彼ら若い社員のこれからの将来像として提示することで、明るい未来と充実した生活を具体的に実感させることが求められているのだと思います。

『ボス充』を目指し自分が変わることで、若手との付き合いも変わる

近年、「働き方改革」という言葉が、あちらこちらで叫ばれています。あなたの会社でも、大きなテーマになっているかもしれません。しかし、"仏作って魂入れず"の状態になっていないか、充分、注意する必要があります。
例えば「ジタハラ」、つまり「時短ハラスメント」の問題。

「残業時間短縮」という成果を急ぐあまり、結果として仕事の自宅持ち帰りや、終業のタイムカードを押してからの隠れ残業など、社員への負担を高めてしまっていることも考えられます。そして、このような様子を新人たちが見たら、即「ブラック企業」認定され、いたずらに離職率を高めるだけになってしまうかもしれません。
そうではなくて、働くことの意味を『ボス充』を目指すことに置き、豊かな社外活動を行うためにどう効率的に働くか・・・これを仕事の基本に置くことで、新人たち若い社員の意欲を喚起させられるのではないでしょうか。
要は、「自分の生活を豊かにするために働く」という意味を明確にすることと、命じられた作業について、充分な納得感を与えることです。
そのためにも、あなた自身が『ボス充』を目指し、あなたの後ろ姿を若い社員にしっかりと見せることが、相手のタイプに翻弄されずしっかり若手と付き合っていく秘訣になるのではないかと思います。

先のリクルートマネジメントソリューションズ社のアンケートでは、「理想の上司像」として、「早く帰る人」という回答が高かったそうです。しかしこれは、残業を嫌うというよりも、早く帰って社外活動を活発に行うという面が評価されているようです。また「上司の社外活動での学びを、職場でも共有して欲しいか」という問いに対しては、61.9%が「YES」と回答しています。あなたが教えることは、決して会社での働き方、仕事の仕方だけではないということです。
あなた自身が自分の働き方を見直し変えてみることこそ、若い社員に理解されコミュニケーションを深める一番の手段になるのかもしれません。

さぁ、理想の上司を目指し、2018年度も頑張りましょう!

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著者 OPTAGE for Business コラム編集部

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