- 公開日:2024年05月22日
チャットサポートとは?種類やメリット・デメリット、導入の手順を紹介
慢性的な人手不足が課題となっているコールセンター業界では、カスタマーサービスの一種であるチャットサポートを導入する企業が増えています。
本記事では、チャットサポートの主な機能や種類、導入のメリットとデメリットをわかりやすくまとめました。導入の手順も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
チャットサポートとは
チャットサポートとは、スマートフォンやパソコンからテキスト形式でお問い合わせができるカスタマーサービスです。Webサイトやアプリに設置されたチャットボタンをクリックすると、チャットシステムが起動してテキスト形式でのやり取りが開始されます。
チャットサポートの重要性
チャットサポートが注目されるようになった背景には、コールセンター業界の慢性的な人手不足があります。限られたオペレーターでお問い合わせ業務に対応するには、電話でのサポートより処理効率がよく、適切な回答を提供できるサービスが必要です。
チャットサポートは電話サポートとは異なり、一度に複数のお客さまとのやり取りが可能なうえ、画像・動画やURLなどお客さまが求める情報をよりわかりやすく提供できます。人手不足を課題とするコールセンター業界において、チャットサポートはお客さまにも企業にも求められるサービスです。
チャットサポートの主な機能
チャットサポートの主な機能は、以下の3つです。
- 文字入力
- 画像および動画、URLの送信
- 履歴管理
チャットサポートはテキスト形式でのやり取りのため、画像・動画やURLの送信など、電話サポートでは伝えにくい情報も送信が可能です。また、応対内容がすべてテキストで保存されるので、お問い合わせ履歴の管理もおこないやすく伝達ミスや認識のずれが生じるのを防げます。
チャットサポートの種類
チャットサポートにはいくつかの種類があります。ここからは、チャットサポートの代表的な3種類について見ていきましょう。
AIチャット
AIチャットとは、チャットボットにAIを搭載したプログラムです。AIが自動的に学習しながらチャット回答をおこなうため、設定したルールやシナリオ通りの応対のみを可能とするAI非搭載のチャットボットに比べ、より多くのお問い合わせに回答できるうえ24時間365日いつでも対応できます。
AIチャットはオペレーターの負担軽減や、お問い合わせ業務の効率化、人件費などのコスト削減に役立つサービスではあるものの、複雑な質問には対応が困難なため、オペレーターのサポートが必要不可欠です。またAIを学習させる必要があるため、製品によっては導入から運用開始までに時間がかかる場合もあります。
AIチャットに関して、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
>>AIチャットボットとは?特徴や導入メリット・デメリット、サービスの選び方を解説
有人チャット
有人チャットとは、オペレーターがチャットを利用してお問い合わせに対応するサービスです。有人チャットはAIチャットとは異なり、複雑な質問やお客さまに寄り添った対話にも対応できます。
有人チャットはメールや電話のサポートより処理効率がよいものの、複数の応対が可能という理由で一人のオペレーターに過剰な量の応対をさせてしまうと、混乱を招く恐れもあるため注意が必要です。
ハイブリッド型
ハイブリッド型とは、AIチャットと有人チャットを組み合わせたサービスです。初期対応をAIチャットが担い、AIチャットで対応できなかったお問い合わせはオペレーターが担当します。
ハイブリッド型はAIチャットと有人チャットそれぞれのデメリットを補えるため、お客さま満足度の向上と業務効率的を図れるベストなサービスといえるでしょう。
チャットサポートを導入するメリット
ここからは、コールセンター業界で注目されているチャットサポートを導入するメリットを5つご紹介します。チャットサポートの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
お客さまの待ち時間を短縮できる
AIが自動でチャット回答をおこなうAIチャットを導入すれば、お客さまの待ち時間を短縮できます。電話よりもつながりやすく、メールのように返信を待たずに回答を得られるAIチャットの活用はお客さま満足度の向上につながるでしょう。
オペレーターの負担を軽減できる
AIチャットを活用すると、オペレーターの負担軽減が可能です。初期対応をAIチャットに任せられるため、複雑なお問い合わせの対応に集中できるようになります。
お客さまがお問い合わせしやすくなる
チャットサポートを取り入れることで、お客さまがより気軽にお問い合わせができるようになることもメリットとして挙げられます。チャットでのお問い合わせは電話よりも心理的なハードルが低く、移動中やスキマ時間にも問い合わせしやすいと評判です。また、電話が苦手な方にとっても便利なサービスといえるでしょう。
画像やURLを提供できる
チャットサポートの特長は、テキスト以外に画像や動画、URL、FAQをはじめとする既存のWebコンテンツなども活用して情報を提供できることです。電話サポートでは伝えきれない情報も送信できるため、お客さまが求める回答をより分かりやすく提供可能です。
情報の伝達ミスを防止できる
コールセンター業務において細心の注意を払わなければいけないのが、情報の伝達ミスです。解釈の相違によって誤った情報を伝えてしまったり、聞き間違いや伝え漏れが生じたりすると、トラブルやクレームにつながってしまいます。
その点、チャットサポートならテキスト形式で履歴を残せるため、伝達ミスや認識のずれを防ぐことが可能です。電話サポートでも録音を聞いて確認できますが、チャットサポートのほうが短時間で確認作業をおこなえます。
チャットサポートを導入するデメリット
チャットサポートの導入にはさまざまなメリットがありますが、あらかじめ知っておくべきデメリットもあります。ここからはチャットサポートを導入するデメリットを3つ見ていきましょう。
オペレーターの研修が必要になる
有人チャットを導入する場合は、オペレーターの研修が必須です。テキスト形式でのお問い合わせに対応するには、タイピングスキルが求められるのはもちろんのこと、お客さま側にも明確に履歴が残る形になるため、適切な言い回しや添付画像・動画などを統一しておく必要があります。
チャットを苦手とするお客さまもいる
電話でのサポートに満足しているお客さまや、初めてチャットを使うお客さまが多い場合は、お問い合わせをチャットサポートに切り替えることでお客さまが離れてしまう可能性もあります。チャットを苦手とするお客さまもいることを念頭に置き、電話サポートとチャットサポートの両方を用意したり、操作が簡単なチャットを導入したりする工夫が求められるでしょう。
AIチャットはチューニングが必要
AIチャットを導入する場合は、お客さまの質問に適切に回答するためのチューニングが必要です。チューニングとは、FAQの追加・修正や学習データの登録、質問から回答までのシナリオの作成をはじめとする作業を指します。
定期的なチューニングを怠ると、適切な回答を提供できず、お客さまの離脱や満足度の低下を引き起こしかねません。
チャットサポートを導入する手順
チャットサポート導入前にメリットとデメリットの両方を把握しておけば、コールセンター業務の効率化やお客さま満足度の向上を目指すことが可能です。ここからはチャットサポートを導入する手順を解説していきます。順番に確認していきましょう。
お問い合わせの傾向を把握する
まずはコールセンター業務を担うオペレーターへのヒアリングをおこない、お問い合わせの傾向を把握することから始めましょう。現場の意見を聞くことで、よくあるお問い合わせ内容や主な回答例を明確にします。
また、想定されるお問い合わせ内容がチャットサポートに適しているかどうかの見極めも必要です。チャットサポートでの対応が最適ではないと判断した場合は、よりよいサポートを模索する必要があります。
適切なチャットサポートサービスを選定する
チャットサポートは大きく、「AIチャット」「有人チャット」「ハイブリッド型」の3種類に分けられます。それぞれ特徴や費用が異なるため、最適なチャットサポートを選定しましょう。
なお、近年は多数のチャットサポートサービスが登場しており、さまざまな機能やサポート体制があります。機能面・コスト面・サポート面などを考慮し、自社の業務に適したツールやサービスを選びましょう。
オペレーターの研修を実施する
有人チャットを導入する場合は、オペレーターの研修の実施が必要です。最初はツールの使い方やテンプレートの活用方法など、基本的なスキルから指導しましょう。
また、AIチャットを導入する場合にも基本的な知識や仕組みを学ぶ機会を設けるのがおすすめです。チャットサポートについて理解しておけば、ハイブリッド型への移行にも柔軟に対応できます。
継続して運用体制を整えていく
チャットサポートの導入後は、実際に運用しながら体制を整えていきましょう。定期的に現場の声を聞き、必要な機能を追加したり、FAQを見直したりしながら、コールセンター業務の効率化とお客さま満足度の向上を目指します。
まとめ
チャットサポートは電話やメールよりも心理的なハードルが低く、気軽にお問い合わせできると評判のサービスです。また、オペレーターの負担軽減や人件費の削減にもつながるため、お客さまと企業側の双方にメリットをもたらすサービスとして注目されています。
オプテージはAIチャットの「Enour AI ChatSupport(AIチャット)」と、有人チャットの「Enour ChatSupport(有人チャット)」を提供しており、2つのサービスを組み合わせてハイブリッド型として活用することも可能です。少ない学習データで高い回答精度を実現するEnour AI ChatSupport(AIチャット)と、チャット運用をサポートする多数の機能を備えたEnour ChatSupport(有人チャット)を導入すれば、効率的な業務運営とお客さま満足度の向上、どちらも目指せます。
お客さまのご希望に合わせてトライアルも実施できますので、お気軽にお問い合わせください。
>>Enour(エナー)オプテージが提供するコンタクトソリューション
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