RPAとは?業務効率化を図る方法を4ステップでわかりやすく解説

RPAとは?業務効率化を図る方法を4ステップでわかりやすく解説

日常的に発生するルーティンワークを自動化するRPAを導入すると、ヒューマンエラーの減少や人的コストの削減に効果が期待できます。また、RPAによって人員配置を最適化できれば、組織全体の成長も見込めるでしょう。
そこで本記事では、業務効率化を図るうえで外せないRPAについてご紹介します。RPAを適用しやすいルーティンワークの具体例やRPAの導入方法をまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

Contents

RPAとは

RPAとは

RPA(アールピーエー)とは、ソフトウェアを利用してルーティンワークを自動化する技術やシステムのことです。正式名称は「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」で、シナリオに基づいて動作するロボットが人間に代わって業務を遂行します。例えば、データ入力、見積書などの伝票作成、在庫確認などがRPAで自動化できる業務の一例です。

RPAを導入すれば、繰り返し発生する業務やルールが決まっている業務に人員を割く必要がなくなるので、人手不足の解消やヒューマンエラーの減少、業務効率化につながるでしょう。

RPAが注目されている背景

RPAが注目されている背景

総務省は近年の働き方改革の動きのなかで、これまでより少ない人数で生産力を高めるための手段としてRPAを推奨しています。「RPA(働き方改革:業務自動化による生産性向上)」には、「RPAは煩雑で定型的な事務業務が多い金融業界で先行して導入され、高い効果を発揮したことから業種を問わず多くの企業・団体に導入されつつあります」という記載があります。

また、2021年1月に公開された「自治体におけるRPA導入ガイドブック」では、少子化による労働力の供給不足を受け、AIやRPAを徹底的に使いこなすスマート自治体への転換を提言しました。ガイドブックには、「AIやRPAなどのデジタル技術は地方公共団体の業務を改善する有力なツールであり、限られた経営資源の中で持続可能な行政サービスを提供し続けていくために今後積極的に活用すべきものである」という記載があり、RPAがいかに注目されているかがわかります。

こうした状況から、人口減少による人手不足や働き方改革への対策としてRPAを導入する企業が増加中です。

AIやExcelのマクロとの違い

業務の自動化と聞くと、AIやExcelのマクロを思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、これらは似て非なるものであり、RPAが人間の設定したルールに従って作業をおこなうのに対し、AIはルールに従うだけでなく自己学習機能によって自律的に判断します。

また、Excelのマクロはプログラミングの知識を必要とする場合がほとんどですが、RPAはプログラミングの知識がなくても扱えることが特長です。ただし、RPAのなかにはAIを搭載した、より高度なタイプもあります。

RPAの種類

RPAの種類

RPAのツールは、サーバ型・デスクトップ型・クラウド型の3種類に分けられます。ここからは、それぞれの特徴を見ていきましょう。

サーバ型

サーバ型とは、サーバにRPAをインストールして利用するタイプです。サーバ型の特徴は大量のデータやルールを一括管理できることなので、大企業での導入に向いています。

サーバ型は部署をまたいで広範囲に活用できる便利なシステムですが、初期費用が高額になりがちです。また、カスタマイズには専門知識を要するので、専門知識をもつ人材を確保する必要があります。

デスクトップ型

デスクトップ型とは、それぞれのパソコンにRPAをインストールして利用するタイプです。個人や部門単位で導入できるので、中小企業におすすめのシステムといえるでしょう。

ただし、性能はパソコンの処理能力に依存するため、作業が限定的になりがちです。さらに、管理が属人化しやすいというデメリットもあります。

クラウド型

クラウド型とは、ベンダーが管理するクラウドサーバにインターネット経由で接続して利用するタイプです。クラウド型は自社サーバが不要なので、初期費用を抑えられます。また、運用・管理をベンダーに一任できるため、専門知識をもつ人材がいなくても導入可能です。

しかし、クラウド型はWebブラウザ上の作業に限定されるほか、クラウドサービス以外のツールやシステムと連携しにくいというデメリットがあります。

RPAで業務効率化を図るメリット

RPAで業務効率化を図るメリット

ここからは、RPAで業務効率化を図るメリットを4つご紹介します。RPAの導入を検討している場合は、ぜひ参考にしてみてください。

ヒューマンエラーが減少して業務品質が向上する

RPAを導入する大きなメリットは、ヒューマンエラーの減少による業務品質の向上です。人間が作業をおこなうと、どうしても入力漏れやミスが生じます。一方で、ルールに基づいて動作するロボットに任せれば作業ミスが発生することはありません。

ルーティンワークにかかる時間を短縮できる

RPAを導入すると、ルーティンワークにかかる時間を短縮できます。なぜなら、ロボットは人間とは異なり、休憩なしでも同じスピードで稼働できるうえに、業務時間外であっても処理を進められるためです。ルーティンワークにかかる処理時間を短縮できれば、後続の作業に早く取りかかったり、ほかの業務に時間を割けるようになったりするため、結果として業務品質も向上するでしょう。

人的コストを削減できる

ルーティンワークを自動化することで、その作業工数を削減でき、残業や休日出勤などの不要な人件費を削減できます。また、入力の見直しやダブルチェックに割いていた人員も減らせるので、人員不足の解消にもつながるでしょう。

人員配置を最適化できる

業務効率化には、人員配置の最適化が必須です。PRAを導入すれば、ルーティンワークはロボットに任せ、対話・交渉や人間の判断を要する業務などに従業員を配置できるようになります。このように適切な人員配置ができれば、企業の成果によい効果をもたらすでしょう。

RPAを適用しやすいルーティンワーク

RPAを適用しやすいルーティンワーク

実際にRPAを適用するとしたら、具体的にどのようなルーティンワークが向いているのでしょうか。ここからは、RPAを適用しやすい主なルーティンワークを6つご紹介します。

経費精算

RPAを適用しやすい業務のひとつに、経理部門で日常的に発生する経費精算が挙げられます。

経費精算には決まったプロセスがあり、そのプロセスを自動化することでより正確かつ短時間での処理が実現可能です。

見積書や請求書の作成・発行

経費精算に続いて、見積書や請求書の作成・発行も基本的に固定化されている業務のため、RPAを適用しやすい業務です。見積書や請求書の作成・発行を自動化できれば、人的なミスが減るうえに月末や月初に余裕が生まれ、ほかの業務に集中して取り組めるようになるでしょう。

在庫管理

事業規模が大きくなるほど手間も時間もかかる在庫管理は、管理を怠ると仕入れミスが発生したり、相次ぐ欠品が生じて顧客満足度が低下したりする恐れがあります。この在庫管理もRPAを適用しやすい業務のひとつで、納品書のチェックや管理システムへの登録などの一連の作業の自動化が可能です。

受発注業務

受注・発注業務を自動化すれば、納品書や明細書のダウンロードおよびメールの送信に人手を割く必要がなくなります。また、価格の変動や新商品の追加など、商品情報が変更した場合に手動で入力する必要もありません。

口コミ収集

顧客満足度の向上に必須の口コミ収集ですが、手動での収集は手間も時間もかかります。そこでRPAを導入すれば、自動で口コミサイトからデータを収集・分析することが可能です。

RPAの導入で収集できる情報は自社の口コミだけではありません。競合他社の口コミや価格情報も収集できるので、新たなビジネスチャンスを生み出すことも可能でしょう。

ただし、Webサイトによってはツールを用いたデータ収集(Webスクレイピング)を禁止しているケースもあるので、あらかじめアクセス先の利用規約を確認しておくことをおすすめします。

メール配信

定型文を使用する簡易的なメール配信であれば、RPAによる自動化が可能です。例えば、月末や月初など定期的に送信するメールや通知メールなど、文面を固定化しても問題のないメール配信を自動化すれば、定例のメール配信作業に追われることがなくなります。

ただし、RPAの設定を誤ると誤送信による情報漏えいが発生するリスクがあるので、運営前の事前テストや定期的なメンテナンスを怠らないようにしましょう。

RPAの導入方法を4ステップで解説

RPAの導入方法を4ステップで解説

ここからはRPAの導入を検討している企業に向けて、RPAの導入方法を4ステップでわかりやすく解説します。ステップに沿って準備・運用を進めて、ルーティンワークの自動化を実現しましょう。

1.準備

まずは、RPAを導入する目的を明確にしましょう。目的が定まっていない状態でRPAを導入してしまうと、ツールの効果を最大限には得られません。例えば、「入力漏れやミスなどヒューマンエラーをなくしたい」「時間外労働時間を減らしたい」など、ツールを導入する目的や意味をクリアにしましょう。

目的が明確になったら、RPAを適用したいルーティンワークを洗い出します。ルーティンワークの洗い出しをおこなう際は、その業務を担当する従業員への聞き取りも欠かせません。

2.設計

続いて、RPAツールの選定に移りましょう。RPAツールの種類は多岐にわたり、それぞれ特徴や価格が異なります。導入前に複数のツールを比較し、自社の目的を達成できるものを選びましょう。

ツールの選定が終わったら、テスト運用をおこないます。その後、Excelやスプレッドシートなどに自動化したいルーティンワークを書き出し、シナリオ設計書を作成しましょう。シナリオ設計で重要なことは、各動作を厳密に設定することです。RPAは柔軟に対応できないケースが多く、データ入力やクリックなどの手順が少しでも異なると、即座にエラーへとつながってしまう可能性があります。

3.運用

テスト運用やシナリオ設計が完了したら、いよいよRPAの本番運用スタートです。まずは一部の業務へRPAを導入し、問題がなければRPAの適用範囲を広げていきましょう。

運用フェーズでは社内の混乱を最小限に抑えるために、従業員への聞き取りをおこなったり、サポート先と密に連絡をとったりしながら、徐々に規模を拡大していくことが重要です。

4.メンテナンス

RPAの運用にあたって、最も大切なのは運用後のメンテナンスです。RPAはツールさえ導入してしまえば、ルーティンワークの自動化が完了するという単純なものではありません。ツールの仕様や業務の内容・手順に変更があった場合は、RPAの修正が必要です。

RPAを運用し始めて一定期間が経過したら、ツール導入の効果測定をおこないましょう。削減できた人的コストや従業員の意見などをまとめてRPAの導入効果を確認し、定期的にメンテナンスをおこなってください。

まとめ

まとめ

RPAは、ルーティンワークの自動化によって業務効率化を進めたい企業にとって必須のツールです。経費精算や在庫管理など、日常的に発生するルーティンワークに多くの人員を割いている場合は、人的コスト削減や人員配置の最適化を目指し、RPAの導入を検討してみましょう。

オプテージは、世界トップクラスの評価を受けるRPA製品「UiPath」を提供しています。UiPathの認定リセラーとして、業務解析コンサルティングからロボット管理の支援まで、トータルサポートを提供しています。本格導入前には無償トライアルで効果検証を実施できますので、ぜひご相談ください。

オプテージが提供するUiPathについて、詳しくはプテージが提供するUiPathのページをご確認ください。

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著者 OPTAGE for Business コラム編集部

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