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情報セキュリティとは?リスクや中小企業がやるべき対策のまとめ

情報セキュリティとは?リスクや中小企業がやるべき対策のまとめ

情報セキュリティとは、企業が保有している機密情報や顧客の個人情報など、重要な情報を外部の脅威から守ることです。情報セキュリティ対策が不足している企業は、不正アクセスやサイバー攻撃などの被害に遭う危険性が高いため、できるだけ早く対策する必要があります。

本記事では、情報セキュリティの基本情報や情報セキュリティリスクの事例、中小企業がまず実施するべき情報セキュリティリスク対策などを解説します。

自社の機密情報や顧客の情報に関するセキュリティを強化したい方は、本記事の内容をぜひご活用ください。

  1. 情報セキュリティとは?
    1. 情報セキュリティとは企業が保有している情報を守ること
    2. 情報セキュリティを構成する7つの要素
      機密性
      完全性
      可用性
      真正性
      信頼性
      責任追跡性
      否認防止
  2. 情報セキュリティリスクは大きく2つに分類される
    1. 脅威
    2. 脆弱性
  3. 情報セキュリティリスクの事例
  4. 中小企業がまず実施するべき情報セキュリティ対策6つ
    1. ウイルス対策ソフトを導入する
    2. ファイアウォールを導入する
    3. ソフトウェアの更新を怠らない
    4. 頻繁にデータのバックアップを取る
    5. 複雑なパスワードを利用して使い回しは避ける
    6. 情報を取り扱う際のマニュアルを作成する
  5. まとめ

情報セキュリティとは?

まずは、情報セキュリティの基本情報や構成する要素などについて解説します。

情報セキュリティとは企業が保有している情報を守ること

情報セキュリティとは、機密情報や企業が保有している個人情報などの重要な情報を守ることを指しています。

情報セキュリティ対策をしていないと、例えば悪意のある第三者の行為によって、企業が保有している情報が漏洩したり、改ざんされたりするリスクがあります。情報漏洩によって、自社の情報だけでなく顧客や取引先の個人情報・機密情報まで外部に流出した場合は、企業の信用が大きく損なわれる可能性があり、最終的には会社の経営に影響を与えることもあるでしょう。

◎「情報漏洩対策」の詳しい解説はこちら

情報セキュリティを構成する7つの要素

  • 情報セキュリティは、7つの要素で構成されています。

    各要素の解説を確認いただき、自社に欠けている観点がないかをチェックしてみてください。

  • 情報セキュリティ7つの要素

機密性

機密性とは、権限を持った人だけが特定の情報にアクセスできる状態を指します。
機密性が保たれておらず、企業の機密情報が誰でもアクセスできる状態になっていると、その情報を扱う必要のない社員が閲覧したり、誤って編集したりする恐れがあります。

このようなリスクを防ぐためには、関係者以外のアクセスを制限する必要があります。一部の社員にのみ情報へのアクセス権を付与したり、パスワードを設定したりすることで、機密性を担保することが可能です。

完全性

完全性とは、企業が保有している情報が破損したり、改ざんされたりしない状態が維持されていることです。

完全性を担保するためには、アクセス履歴や変更履歴を保存し、不正アクセスやデータの改ざんの形跡を追えるようにしておく必要があります。

また、バックアップ対応のマニュアルを作成し、定期的にデータのバックアップを取得することで、データの改ざんや破損が発生した場合でも復元可能な状態にしておくことも大切です。

用語集

可用性

可用性は、必要なときにいつでも情報にアクセスでき、利用できる状態を指します。

情報の機密性・完全性が保たれていても、システムの停止などで必要な情報にアクセスできない状態になると、可用性が損なわれているといえます。

可用性を担保するには、情報のクラウド上への保存、予備のシステムや設備を準備する冗長化、災害対策としての遠隔地へのバックアップデータ保管などを実施することが大切です。

用語集

真正性

真正性は、企業の情報にアクセスする者が第三者ではなく、アクセス権限を持つ者自身であると根拠にもとづいて証明できることを指しています。

情報にアクセスする者が本人であると証明できない状態では、第三者が本人になりすまして不正に情報取得したり、改ざんを行ったりしてしまう可能性があります。

真正性を確保する方法としては、デジタル署名や2段階認証の他、生体認証を含む多要素認証などが一般的です。

信頼性

信頼性は、企業のデータやシステムに不具合がなく、正しい結果が提供される状態のことです。

例えば、誤作動の多いシステムは信頼性が低く、情報の正確性を判断できません。

システムのテストを徹底する、誤操作を防ぐシステム設計にするなどの対策により、信頼性を担保できます。

責任追跡性

責任追跡性は、情報に対して誰がいつどのような操作を行ったのかを追跡できることを指しています。

社内システムを誰がどのように操作したのかを確認できる操作ログや、企業が保有しているデータやシステムへのアクセス履歴を確認できるアクセスログなどを取得することで、責任追跡性を確保できます。

否認防止

否認防止は、企業が保有している情報を第三者に改ざんされた際に、改ざんを行った人物に否認させないための措置です。

責任追跡性を確保するための対策であるログの取得は、否認防止の措置にも該当します。

また、デジタル署名も否認防止の一つです。デジタル署名は、電子的に作成されたデータに対して、署名者の本人確認と署名内容の改ざん防止を保証する技術です。これにより、データの信頼性と真正性が確保されます。

情報セキュリティリスクは大きく2つに分類される

情報セキュリティを担保する上で、対処すべきリスクにはどのようなものがあるのでしょうか。

情報セキュリティリスクは、大きく「脅威」と「脆弱性」にわかれるため、それぞれの特徴を解説します。

脅威

脅威とは、情報セキュリティリスクが発生する原因のことです。

情報セキュリティリスクの脅威は以下の3つに分類され、それぞれどのような原因によって情報セキュリティリスクにさらされるのかが異なります。

意図的脅威 盗聴や情報改ざん、不正アクセスなどの悪意を持った第三者の行為による脅威
偶発的脅威 情報が保存されたUSBメモリの紛失などの人為的ミスによって引き起こされる脅威
環境的脅威 システム停止などの原因となる、自然災害や火災といった脅威

3種類の脅威によって、企業が保有している情報や顧客の個人情報の流出、システムの停止などのリスクにさらされます。

脆弱性

情報セキュリティリスクにおける脆弱性とは、脅威の原因となりうる事柄のことであり、次の3つに分類されています。

脆弱性 OSやソフトウェアなどの設計上のミスや欠陥のこと
管理不足 重要なデータや情報を管理する体制が整っておらず、誰でも情報を持ち出せる状況のこと
災害の被害に遭いやすい立地 地震などの災害に遭いやすく、データセンターやサーバが稼働できなくなる可能性がある立地のこと

海外においては、災害の被害に遭いやすい立地だけでなく、不審者に侵入される可能性が高い立地やデモの影響を受けやすい立地なども脆弱性があると認識されています。

情報セキュリティリスクの事例

情報セキュリティ対策を行わなかった場合、具体的にどのようなリスクがあるのでしょうか。いくつか事例を紹介します。

機密情報の流出 企業が保有している個人情報や機密情報が漏洩、流出すると、企業の信頼が落ちて業績悪化につながる危険性がある。
損害賠償の発生 個人情報や機密情報の漏洩によって被害が発生した場合、顧客や取引先への損害賠償費用が発生する場合がある。損害賠償以外に、原因を究明する費用や再発防止にかかる費用などが発生する恐れがある。
業務停止 サイバー攻撃などによりシステムが利用できなくなり、サービスの停止が起こる恐れがある。
サイバー攻撃への加担 不正アクセスの被害に遭うと、踏み台攻撃に利用されるリスクがある。踏み台攻撃とは、第三者のサーバやパソコンを遠隔操作し、サイバー攻撃に加担させる手法のこと。
ウイルス感染 ウイルスに感染すると、データを盗まれたり破壊されたりする被害に遭う危険性がある。

中小企業がまず実施するべき情報セキュリティ対策6つ

中小企業が情報セキュリティリスクの被害に遭わないようにするための対策を、6つ紹介します。ここで紹介する対策は最低限の対応と考えられるため、必ず実施することをおすすめします。

ウイルス対策ソフトを導入する

ウイルス対策ソフトを導入することで、ウイルス感染が原因の情報漏洩を防止できます。

ウイルス対策ソフトによって搭載されている機能が異なりますが、自社には不要な機能が搭載されている場合もあるため、必要な機能が備わっている、コストとのバランスが取れているものを選びましょう。

また、機能面以外にも、管理のしやすさやサポート体制についても比較して選んでみてください。

ファイアウォールを導入する

ファイアウォールとは、自社のネットワークと外部の間に壁を作り、第三者の侵入をブロックする仕組みです。ファイアウォールを導入することで、第三者からの不正アクセスを防止できます。
ウイルス対策ソフトと同様に、製品によって搭載されている機能が異なるため、どの程度のセキュリティレベルでネットワークを保護する必要があるのかを考え、自社のネットワーク規模に合う機能を搭載したファイアウォールを導入するとよいでしょう。

ソフトウェアの更新を怠らない

OSやソフトウェアをアップデートせずに古いまま放置していると、ソフトウェアの脆弱性を悪用したウイルスに感染したり、不正アクセスの被害に遭ったりする可能性が高まります。

定期的にOSやソフトウェアのバージョンを確認して常に最新の状態を保ち、ウイルスや不正アクセスなどの脅威から自社のネットワークを保護しましょう。

用語集

OS

頻繁にデータのバックアップを取る

データのバックアップを定期的に取ることで、災害や事故によって情報にアクセスできなくなっても、バックアップからデータを復元できます。

さらに、バックアップデータも同時に破損してしまうことがないよう、複数の場所での保存や、クラウドサービスを活用するのもおすすめです。

複雑なパスワードを利用して使い回しは避ける

システムやWebサービスにアクセスするためのパスワードが推測、解析されると、不正にログインされる可能性があるため、推測や解読されにくい複雑なパスワードを設定することも重要です。

また、パスワードを複数のWebサービスで使いまわしている場合、1つのサービスでの流出をきっかけに、他のサービスのデータにも不正アクセスされる危険性があります。

Webサービスのパスワードは異なるものを設定し、万が一流出した場合も被害を最小限にできるようにしましょう。

英大文字小文字と数字、記号を含む10桁以上のパスワードに設定することで、推測や解読がされにくくなると言われているため、単純な文字列のパスワードを設定している場合は変更してみてください。可能であれば、二段階認証や多要素認証も利用し、強固なセキュリティの構築を目指しましょう。

情報を取り扱う際のマニュアルを作成する

企業における「情報の取り扱い」とは、情報の収集・保存・管理・利用・共有・保護を含む一連のプロセスを指しています。一連のプロセスを全てマニュアル化して全社員が徹底することで、情報セキュリティを強固なものにできるでしょう。

例えば、情報を持ち出す際のルールやファイルの共有方法などを細かくマニュアル化し、社員に周知徹底することで、人為的なミスによる情報の漏洩防止につながります。

顧客情報や社内データを適切に取り扱うことで、データの格納場所も整理され、業務の効率化や意思決定の質の向上も見込めるでしょう。

まとめ

情報セキュリティとは、企業が保有している機密情報や個人情報などの重要な情報を守ることです。

情報セキュリティ対策が不足していると、機密情報の流出や業務停止、ウイルス感染などの被害に遭う可能性があるため、ウイルス対策ソフトやファイアウォールの導入などの最低限の対策は必ず行いましょう。

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