社内・社外でファイルを共有する方法7つ!注意点も解説
- 公開日:2024年9月9日
ファイル共有とは、複数人で同一のデジタルデータを共有することを指します。企業では社内での共有はもちろんのこと、社外との間でも多く活用されています。
しかし、実際にファイルの共有が必要になった際、自社に最適なファイル共有方法を決められず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、社内・社外にわけておすすめのファイル共有方法を7つ紹介します。ファイルを共有する際の注意点も解説していますので、ぜひご活用ください。
- ファイル共有とは?
- 【社内・社外別】おすすめのファイル共有方法7選
- 社内向けのファイル共有方法
パソコンに標準装備されているファイル共有機能を利用する
ファイルサーバを構築する
NASを利用する
クラウドストレージで共有する
USBメモリに保存して共有する - 社外向けのファイル共有方法
パスワードを設定したファイルをメールで共有する
ファイル転送サービスを利用して共有する
クラウドストレージで共有する
- 社内向けのファイル共有方法
- ファイルを共有する際の注意点
- ファイル共有方法のマニュアルを作成する
- 定期的にバックアップし、ファイル損失に備える
- 中身を把握しやすいファイル名で共有する
- セキュリティレベルに注意してサービスを選ぶ
- セキュリティ対策を徹底し不正アクセスのリスクを抑える
- ファイル共有する際のおすすめツール2つ
- クラウドストレージ
- Microsoft 365
- まとめ
ファイル共有とは?
ファイル共有とは、資料や画像、動画などのデジタルデータを、複数人で共有することを指します。
ファイル共有の方法は、メール添付やオンライン上での共有などさまざまな方法が挙げられますが、社内・社外のどちらでファイル共有するのかによって、採用するべき方法は異なります。
【社内・社外別】おすすめのファイル共有方法7選
社内・社外にわけて、おすすめのファイル共有方法を解説します。
社内向けのファイル共有方法
社内向けの主なファイル共有方法は、次のとおりです。
パソコンに標準装備されているファイル共有機能を利用する
ファイルサーバを構築する
NASを利用する
クラウドストレージで共有する
USBメモリに保存して共有する
それぞれ以下で解説しますので、自社が活用しやすい方法を確認してみてください。
パソコンに標準装備されているファイル共有機能を利用する
Windows 10または11を利用している場合は、ファイル共有機能の利用を検討してみてください。
Windowsのファイル共有機能を利用すると、同じネットワークに接続しているパソコンであれば、自由に最新のファイルにアクセスできるようになります。さらに、Windows以外のOSにもファイル共有可能であり、ファイル共有のためのシステムを別途導入する必要がありません。
同じネットワークに接続していることが条件であるため、社外向けの方法ではありませんが、社内での手軽なファイル共有には最適です。
ファイルサーバを構築する
ファイルサーバの構築によってファイル共有する方法もあります。社内、またはレンタルサーバで社内のファイルをすべて管理する方法です。ファイルをアップロードすることで、ネットワーク上にてファイルの編集や保存などが可能になります。
ファイルサーバへのアクセスについて、社員にのみ権限を付与すれば、権限がない第三者によるファイル閲覧・編集を防げるため、セキュリティの観点からも安心して共有できる方法です。自社のセキュリティのルールに沿ってファイルサーバのセキュリティをカスタマイズできることから、社内でのファイル共有が多い企業にとって適した方法だといえるでしょう。
ただし、ファイルサーバの設計に関する専門知識が必要であったり、構築に時間がかかったりする点はデメリットとなりうるかもしれません。
NASを利用する
NAS(Network Attached Storage)とは、ファイルサーバとしての機能が組み込まれたストレージ機器のことです。ネットワークでつながっているパソコン、スマートフォン、タブレットなどといった複数のデバイスで、データを共有・保存することに特化しています。
社内にNASを設置するだけでファイル共有の環境を構築でき、導入コストも抑えられることから、ファイルサーバを構築するよりも手軽といえるでしょう。複雑な設定は不要で、機器を設置するだけで利用できるため、専門的な知識がなくても導入が可能です。
しかしその一方で、機器の故障によるデータ消失のリスクもあります。NASは物理的な機器であるため、NASが故障すると、保存したデータそのものを取り出せなくなります。そのため、別の手段でバックアップを取っておかなくてはなりません。
低コストで導入が簡単なファイル共有方法を探しており、かつバックアップのフローがしっかりと構築されている企業にとってはおすすめの方法といえるでしょう。
クラウドストレージで共有する
クラウドストレージは、社内だけでなく社外とファイルを共有する場面でも活躍する使い勝手の良い方法です。
クラウドストレージとは、オンライン上でデータを保存したり共有したりするためのサービスを指しており、ファイルサーバやNASに比べて機器や管理の手間を省けるため、気軽に利用できる方法と言えます。例えば、「OneDrive」や「Googleドライブ」「box」「iCloud」などが挙げられます。
クラウドストレージは、インターネットに接続できる環境であればどの場所からもアクセスしてファイルを編集できるため、効率的に業務を進められるでしょう。
USBメモリに保存して共有する
USBメモリにファイルを保存すれば、社内の共有したい人にUSBメモリを直接手渡すことでファイルを共有できます。
ネットワークを活用したファイル共有方法は手軽で便利ではあるものの、ネットワークを経由している以上、第三者による不正アクセスの被害に遭わないとは言い切れません。その点、USBメモリを活用したオフラインでのファイル共有方法は、不正アクセスのリスクを回避できます。
しかし、ファイルを保存しているUSBメモリが盗難被害に遭った場合、第三者が簡単にファイルにアクセスできてしまうため、情報漏えいやデータの改ざんなどが起こる危険性があります。
できるだけ情報漏えいなどのリスクを軽減させるために、保存された情報にアクセスする際にパスワードの入力を求められるパスワード付きUSBメモリの利用もおすすめです。
いずれにしても、オフィス外への持ち出しは避け、紛失にも注意して使用する必要があるでしょう。
社外向けのファイル共有方法
社外とのファイル共有におすすめの方法は、次のとおりです。
パスワードを設定したファイルをメールで共有する
ファイル転送サービスを利用してファイルを共有する
クラウドストレージで共有する
それぞれの方法を以下で解説します。
パスワードを設定したファイルをメールで共有する
メールで、パスワードを設定したファイルを、社外の方に送信するファイル共有方法もあります。一定のセキュリティが保たれた状態でファイルを共有できる方法のため、手軽さを求めている場合におすすめです。
しかし、パスワードもメールで連絡してしまうと、送信するファイルとパスワードが同じネットワーク内を通過することから、簡単にファイルの情報を盗まれる恐れがあります。
そのため、具体的な利用シーンとしては、セキュリティの高さをそれほど求めないファイルで、メールのやり取りの中のみで手軽に共有を行いたい場合が挙げられます。
よりセキュリティの高さを重視したい場合や、機密性が高いファイルを社外と共有する場合は、次に紹介する方法を活用してみてください。
ファイル転送サービスを利用して共有する
セキュリティが重要となる社外とのファイル共有時は、ファイル転送サービスの活用を検討しましょう。
Web上に共有したいファイルをアップロードし、ダウンロードに必要なURLを相手に送るだけで、ファイルの共有が可能です。メールに添付して共有する場合よりも、容量が大きなファイルを送付できるため、容量が大きいファイルを社外と共有する場合も使い勝手が良いでしょう。
ファイル転送サービスの中には無料のものと有料のものがあり、有料のファイル転送サービスは強固なセキュリティが備わっている場合が多いため、セキュリティ面を考慮すると有料サービスの利用がおすすめです。
特に不正アクセスの検知や、権限の設定などができるファイル転送サービスはセキュリティリスクの低減につながるため、サービスを選ぶ際にどのような機能が搭載されているのかを確認してみてください。
クラウドストレージで共有する
社内向けのファイル共有方法でも紹介しましたが、クラウドストレージの活用は、社外の方とファイルをやり取りする場合にもおすすめです。
クラウド上にファイルをアップロードすることで、相手にデータを送信するだけでなく、先方からのデータ受け取り、一つのデータをお互いに編集するなどの作業が可能になります。
インターネットに接続できる環境であれば、いつでもファイルにアクセスして編集できるため、業務効率化にもつながるでしょう。
ファイルごとに権限を設定すれば、権限のない第三者によるデータの改ざんを防ぎ、一定の安全性を保ったうえで社外の方とファイルの共有ができます。
ファイルを共有する際の注意点
ファイルを共有する際の注意点は、次の5つです。
ファイル共有方法のマニュアルを作成する
頻繁にバックアップし、ファイル損失に備える
中身を把握しやすいファイル名で共有する
セキュリティレベルに注意してサービスを選ぶ
セキュリティ対策を徹底し不正アクセスのリスクを抑える
ファイル共有の不備で大きな損失を被らないよう、注意点をしっかり把握しておきましょう。
ファイル共有方法のマニュアルを作成する
ファイルを共有する際は、ルールを明確にしたマニュアルを作成しましょう。
例えば「社外へのファイルの持ち出しは禁止」「無料サービスの利用は禁止」「ユーザーごとにファイルへのアクセス権限を設定する」などのルールを決めて社員に周知すれば、情報漏えいのリスクを抑えられます。
マニュアルを作成するだけではなく、定期的にマニュアルの存在を周知し、社員のセキュリティ意識を高めておくこともおすすめです。
定期的にバックアップし、ファイル損失に備える
複数人がファイルを編集できる状態にある場合、定期的なバックアップが重要です。
ファイル共有によって、複数のユーザーが手軽にファイルにアクセスできるのは便利ですが、間違えてファイルを削除したり誤ったデータの内容に書き換えたりしてしまう場合があります。
また、ファイルを保管している機器の故障によって、ファイルが破損する可能性もあります。万が一の事態に備えて、元のデータを復旧できるように定期的にバックアップしておきましょう。
中身を把握しやすいファイル名で共有する
ファイル共有する場合は、共有する相手のことを考えて中身が一目でわかるようなファイル名で共有するようにしましょう。ファイル名のつけ方に、ルールを決めるのもおすすめです。
ファイルの中身を分かりやすくすることで、共有相手がファイルを探す時間を削減でき、業務の効率化につながります。
セキュリティレベルに注意してサービスを選ぶ
ファイル共有に利用できるサービスの中には、無料と有料のものがありますが、企業が利用する場合は有料でセキュリティが強固なものを利用するとよいでしょう。
なお、有料のサービスを選ぶ際は、セキュリティ内容だけでなく、料金も比較しましょう。クラウドストレージのように継続的に料金が発生する有料サービスを選ぶ場合、ランニングコストを比較して無理なく利用し続けられるものを選ぶのがおすすめです。
セキュリティ対策を徹底し不正アクセスのリスクを抑える
ファイル共有をする際は、不正アクセスによる被害に遭わないためにセキュリティ対策を行う必要があります。
ファイル共有の際に第三者に機密情報を取得されて情報が漏えいすると、漏えいした情報の内容によっては大きな損失を被る恐れもあります。企業の情報だけではなく、顧客の個人情報が漏えいした場合は、企業側の被害にとどまりません。
さまざまなセキュリティ対策がありますが、関西の法人さま向けに光ファイバーネットワークを提供するオフィスeo光がおすすめするのは、「クライアントセキュリティサービス(ESET)」と「SDネットワークサービス」です。
クライアントセキュリティサービス(ESET)は、新種のウイルス検出を中心とした多層防御機能により、パソコンやスマートフォンをサイバー攻撃から保護します。1台用は月180円(税抜)、5台用は月500円(税抜)と、安価に導入できます。
より高度なセキュリティ対策をお考えの場合は、社内に専用BOXを設置することで、不正アクセスやサイバー攻撃への対策ができるSDネットワークサービスもおすすめです。
ファイル共有する際のおすすめツール2つ
ファイル共有する際のおすすめのツールを紹介します。どのツールが自社にあっているのかわからない場合は、ぜひ参考にしてください。
クラウドストレージ
クラウドストレージは、機器の導入や管理不要で、手軽に導入できるサービスです。インターネットに接続できる環境であれば場所を問わずファイルにアクセスでき、業務効率化にもつながります。
クラウドストレージには代表的なサービスがいくつかありますが、なかでもboxがおすすめです。アクセス権限を細かく設定し、第三者によるデータの改ざんや情報漏えいを予防できます。
また、boxはファイルの「アクセス統計情報」からアクセス履歴を確認できるため、アクセス権限がない第三者がファイルに接触していることを把握し、すぐに対処できる点も特徴です。
Microsoft 365
Microsoft 365は、高度なセキュリティ環境の下でファイル共有できるMicrosoft社のパッケージ商品です。
ファイル共有だけでなく、文書作成やメール、予定表の作成などができるOffice 365、高度なセキュリティ機能が実装されているWindows、ID・アクセス制御やデバイス管理などのセキュリティ対策ができるEMSなどの機能も利用できます。
Microsoft 365の機能の1つである「Microsoft Teams」を利用すると、社内だけでなく社外ともファイル共有できるため、定期的に社外とファイル共有する場合にもおすすめです。
まとめ
ファイル共有とは、複数人で同一のデジタルデータを共有することです。
社内と社外のどちらでファイルを共有するのかによって、選ぶべき共有方法が異なります。また、社内・社外に関係なく、第三者に不正アクセスされた場合は情報漏えいなどにつながる危険性があるため、ファイル共有を行う場合はセキュリティを考慮して共有方法を選びましょう。
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