プロバイダーとは?役割や選び方などを分かりやすく解説!
- 公開日:2024年11月6日
IT業界で用いられる場合のプロバイダーとは、ユーザーの通信回線をインターネットにつなげる接続事業者のことです。インターネットの利用に欠かせない存在ではあるものの、プロバイダーが果たす役割や回線事業者との違いなどを把握しきれていない方も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事ではプロバイダーの基礎知識や選び方、よく聞かれる質問などをわかりやすく解説します。
- プロバイダーとは
- プロバイダーの役割
- プロバイダーと回線事業者との違い
- プロバイダーの契約形態
- プロバイダーが提供するサービス
- IPアドレスの割り当て
- 電子メールアドレスの発行
- セキュリティ対策の提供
- プロバイダーの選び方
- 通信の安定性
- 費用
- サービス内容
- プロバイダー契約でよくある質問
- 現在のプロバイダーや契約内容の確認方法は?
- あとからプロバイダーを変更できる?
- プロバイダー変更時に工事は必要?
- プロバイダーを乗り換える際はタイミングに注意
- プロバイダーと光回線のオールインワンサービス「オフィスeo光ネット」
- まとめ
プロバイダーとは
IT業界で使われる場合のプロバイダーとは、主にユーザーの回線をインターネットに接続する事業者のことを指します。
名前の由来となっている英単語のプロバイダー(Provider)には「供給者」という意味があり、IT業界では「インターネット・サービス・プロバイダー(Internet Service Provider)」、つまり「インターネットサービスを供給する者」という意味で使われています。インターネット・サービス・プロバイダー(Internet Service Provider)を略して、「ISP」と表記されることもあります。
プロバイダーの役割
プロバイダーの役割は、ユーザーの回線をインターネットに接続することです。
さらに、プロバイダーはインターネットの通信速度や安定性の維持、セキュリティ面でのサポート、ユーザー側で問題が発生した際のカスタマーサポートの提供といった役割も担います。また、その他メールやセキュリティ対策などの付帯サービスを提供しているプロバイダーもあります。
プロバイダーと回線事業者との違い
プロバイダーはインターネット接続サービスを提供する事業者であり、回線事業者はインターネット接続に必要な物理的な通信回線を提供する事業者を指します。
回線事業者が提供するのは、通信回線の提供と引き込み工事までです。「回線事業者が整えた物理的設備を、プロバイダーがインターネットへと接続する」というとイメージしやすいかもしれません。よって、インターネットの利用にはプロバイダーと回線事業者の双方と契約する必要があります。
なお、回線は、以下の4種類に大別されます。
【光回線】
光ファイバーを利用したインターネット回線
高速な通信が可能
新規利用の際には回線の引き込み工事が必要
【ADSL回線】
電話回線を利用したインターネット回線
回線事業者によるサービスの提供はほぼ終了しており、新規の申し込みはできない
【CATV(ケーブル回線)】
ケーブルテレビ事業者によるケーブルを利用したインターネット回線
地域によって加入できるサービスや事業者が限定されるケースもある
ケーブルテレビ事業者との契約や工事が必要
【モバイル回線】
モバイルWi-Fiルータなどを介して無線LANで端末につなぐインターネット回線
工事が不要
持ち運びが可能
モバイル通信事業者との契約やモバイルWi-Fiルータなどが必要
プロバイダーの契約形態
先ほど紹介したとおり、インターネットを利用するためには、プロバイダーと回線事業者双方との契約が不可欠です。これまでは回線とプロバイダーのそれぞれと契約するのが一般的でしたが、近年は回線契約とプロバイダーの契約を1本にまとめる「一体型」と呼ばれる契約方法が主流になってきています。
一体型で契約するメリットは、以下の2点です。
プロバイダーとインターネット回線の利用料が一本化できる
申し込みや問い合わせ先が一カ所ですむ
また、一体型は大きく以下の2種類に分けられますが、どちらを利用した場合でも上記2点のメリットは得られます。
NTT東日本・西日本が提供する光回線「フレッツ光」の通信網を卸し受けた事業者が、回線とプロバイダーサービスを一括提供する「光コラボレーション(光コラボ)」
NTT東日本・西日本の未稼動回線や、自社独自の回線網を活用する事業者が、回線とプロバイダーサービスの一括提供を行うタイプ
オプテージが関西の法人さま向けにご提供する「オフィスeo光ネット」は、独自の光ファイバーネットワークとプロバイダーサービスをオールインワンでご提供するサービスです。プロバイダーと通信回線の一体型契約をお探しなら、ぜひご検討ください。
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プロバイダーが提供するサービス
この章では、プロバイダーが提供している基本的なサービスを紹介します。主なサービスは、以下の3つです。
IPアドレスの割り当て
電子メールアドレスの発行
セキュリティ対策の提供
それぞれ詳しく確認してみましょう。
IPアドレスの割り当て
プロバイダーの役割として第一に挙げられるのは、IPアドレスの割り当てです。
「IP」は「インターネットプロトコル(Internet Protocol)」の略で、インターネット上で通信する際の規則のことです。そしてIPに則して発行されるIPアドレスは、パソコンなどインターネットに接続している全ての機器に割り当てられています。
IPアドレスは、わかりやすくいうと「インターネット上の住所」のようなものです。住所が定まっていなければ郵便物の受け渡しが不可能なように、IPアドレスがなければインターネットを介した通信はできません。
◎「IPアドレス」の詳しい解説はこちら
電子メールアドレスの発行
プロバイダーと契約すると、プロバイダー独自の電子メールアドレスを作成できます。プロバイダーが提供する電子メールアドレスは、フリーメールアドレスよりも信頼を得やすい傾向にあるため、ビジネスで活用しやすいでしょう。
ただし、プロバイダーを解約すると電子メールアドレスも使用できなくなることが多い点には注意が必要です。プロバイダーによっては、ドメインの月額費用を支払えば解約後も同じ電子メールアドレスを使えることがあります。
用語集
セキュリティ対策の提供
多くのプロバイダーでは、インターネット上の脅威からユーザーを守るために、さまざまなセキュリティ対策を提供しています。
例えば、プロバイダー独自の電子メールアドレスでは、迷惑メールフィルターやウイルススキャンなどのセキュリティ対策が実施されているのが一般的です。ほかにも、Webブラウジング中にインターネット経由のウイルス感染を防ぐ保護フィルターなどを提供しているプロバイダーもみられます。
契約するプロバイダーを決める前に、どのようなセキュリティ対策が用意されているかを必ずチェックしましょう。
プロバイダーの選び方
現在の日本には、大手から小規模事業者まで含めると数百社のプロバイダーがあるとされ、主要なプロバイダーとしては30〜40社といわれています。この中から自社に適したプロバイダーを見分けるには、どのような点を確認すればよいのでしょうか。
この章では、プロバイダーを選ぶ際に着目すべきポイントを3点まとめました。
通信の安定性
費用
サービス内容
それぞれの比較方法を押さえておきましょう。
通信の安定性
プロバイダーは、通信の「安定性」に影響を与えることがあります。通信の安定性が低いと回線が途切れたり、遅く感じたりすることがあるでしょう。
一方、通信の「速さ」に直接的に影響するのは通信回線です。そのため、快適なインターネット環境を整えるためには、通信速度が速い回線事業者を選ぶことも大切です。
◎高速で安定した通信を実現できる「光回線」の詳しい解説はこちら
また、プロバイダーの契約形態によっても通信に影響が出る場合があります。一体型で契約している場合は、回線とプロバイダーが最適化され問題は起きにくいです。しかし、回線事業者とプロバイダーを別々で契約している場合、回線速度が遅くなるケースがあります。例えば、プロバイダーの帯域幅(単位時間あたりに送信できるデータの最大容量)が狭い場合や、プロバイダー間の相互接続(ピアリング)の品質が悪い場合、回線速度の低下につながります。
そのため、通信の安定性を重視する場合には、自社で通信網から接続サービスまでを一貫して管理している事業者との契約がおすすめです。
費用
費用は、プロバイダーに限らずサービスを比較検討する際に重要視されるポイントのひとつです。プロバイダー契約にかかる費用は、初期費用と月額費用に分けられます。
一般的な初期費用の内訳は、手数料と工事費用です。プロバイダー利用料やオプションサービス利用料、通信機器などのレンタル料は月々請求される場合が多いでしょう。
月額費用だけでなく、初期費用も考慮に入れて比較するようにしましょう。
また、プロバイダーと契約するタイミングによっては、キャッシュバックなどお得な特典やキャンペーンが行われている場合があります。特典やキャンペーンの実施には期間が設けられている場合が多いため、ある程度契約先の候補となりそうなプロバイダーが絞られている場合には、こまめにサービスサイトをチェックしてみるのがおすすめです。
サービス内容
基本的なプロバイダーのサービスとして「IPアドレスの割り当て」「電子メールアドレスの発行」「セキュリティ対策の提供」の3点を前述しましたが、それ以外にもさまざまなサービス展開がみられます。一例として挙げられるのは、Wi-Fiルータのレンタルサービスや、IPv6への対応です。
IPv6とは、インターネットの基礎となるデータの通信規格の一つです。これまでの主流であった「IPv4」ではIPアドレスが枯渇する恐れが出てきたため、次世代版として誕生しました。今後はIPv6が主流となり、IPv4から切り替わっていくでしょう。
用語集
このようにプロバイダーによって提供するサービスが異なるため、「自社のニーズをより多くカバーできるサービスを兼ね備えているか」を重視するとよいでしょう。また、長く安心して利用するためには、サポート内容の充実度もチェックしておきたいところです。
プロバイダー契約でよくある質問
この章では、プロバイダー契約に関してよく挙がる3つの質問と、その質問に対する答えを紹介します。
現在のプロバイダーや契約内容の確認方法は?
あとからプロバイダーを変更できる?
プロバイダー変更時に工事は必要?
プロバイダー契約に関する疑問解決の手がかりにお役立てください。
現在のプロバイダーや契約内容の確認方法は?
現在契約中のプロバイダーや契約内容は、契約書や請求書のほか、プロバイダーからのお知らせメールやマイページなどで確認ができます。Wi-Fiルータなどのレンタル機器がある場合には、機器に貼付してあるラベルにプロバイダー名が記載されている可能性も高いためチェックしてみてください。
あとからプロバイダーを変更できる?
プロバイダーが選択できるタイプの回線事業者と契約している場合には、あとからでもプロバイダーの乗り換えが可能です。
ただし、インターネット回線の種類や回線事業者によっては、利用できるプロバイダーが限定されていることもあるため、乗り換え時は確認が必要です。
プロバイダー変更時に工事は必要?
プロバイダーのみを変更する場合には、特別な工事は必要ありません。しかし、プロバイダーと回線事業者の両方を変更する場合には、新たな通信回線の引き込み工事が必要です。
回線の引き込み工事にかかる時間は1~2時間程度ですが、工事は予約制のため、目安として2カ月前までには申し込むようにしましょう。
さらに、年末の12月末から、多くの企業で新年度の準備が始まる3月までは工事の繁忙期にあたることから、通常期よりも申し込みが殺到する傾向にあります。工事予約の混雑状況によっては工事完了までに時間がかかることがあるため、より早めの予約を心がけましょう。
プロバイダーを乗り換える際はタイミングに注意
現在契約中のプロバイダーの乗り換えを検討しているケースでは、乗り換えのタイミングを見計らう必要があります。なぜなら、プロバイダーを途中解約した場合には、解約手数料が発生する場合が少なくないためです。
既存の通信環境に不具合があり、すでに業務に支障が出ている場合を除けば、解約手数料がかからないタイミングや、乗り換えに関するキャンペーンが実施されている時期に乗り換えるのがおすすめです。
プロバイダーと光回線のオールインワンサービス「オフィスeo光ネット」
オプテージが関西の法人さま向けにご提供する「オフィスeo光ネット」は、独自の光ファイバーネットワークとプロバイダーサービスをオールインワンでご提供するサービスです。プロバイダーと通信回線を一体型でご提供しており、安定的な通信環境を構築できます。
加えて、最大概ね10Gbps、1Gbpsのという通信速度ながら、圧倒的なコストパフォーマンスを誇ります。2024年12月31日までに「オフィスeo光ネット(10Gコース/動的IP/2年更新プラン)」をお申し込みいただくと、月額料金が永久割引価格(6,980円/月(税抜))になることに加え、初期費用無料や早割キャンペーンといったお得な特典も実施中です。
関西圏でプロバイダーと通信回線のセット契約をご検討中なら、ぜひ一度ご相談ください。
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まとめ
インターネットを利用するためには、通信回線を提供する回線事業者と、その通信回線をインターネットに接続するプロバイダーの双方との契約が欠かせません。それぞれと契約することも可能ですが、セットで契約できるサービスを活用すれば、支払いや問い合わせの窓口を一本化できます。
関西圏でプロバイダーと通信回線のセット契約をお探しなら、関西の法人さま向けに光ファイバーネットワークを提供する「オフィスeo光ネット」をぜひご検討ください。申込から工事、保守まで、安心のワンストップサービスで寄り添い続けます。
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