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Web会議が遅い・途切れる原因とは?段階的に取り組む7つの対策も紹介

Web会議が遅い・途切れる原因とは?段階的に取り組む7つの対策も紹介

Web会議中に映像が止まったり、音声が途切れたりするトラブルでお困りではありませんか。
原因は、インターネット回線、ネットワーク機器、利用デバイス、Web会議ツールなど、さまざまです。まずは問題の発生源を理解することが、快適なWeb会議を実現するための第一歩です。

本記事では、Web会議で遅延や途切れが発生する主な原因を4つの視点で解説し、自社でできる具体的な対処法をあわせて紹介します。オフィスで安定したWeb会議を行いたい方は、ぜひ参考にしてください。

  1. インターネット回線に原因があるケース
    1. 回線の通信速度が不足している
    2. 回線側で障害やトラブルが発生している
  2. ネットワーク機器に原因があるケース
    1. ネットワーク機器の規格が古い
    2. Wi-Fiの電波干渉が起きている
    3. 通信経路がVPN接続で複雑化している
  3. デバイスに原因があるケース
    1. デバイスのスペックが低い
    2. デバイスに不具合が起きている
  4. Web会議ツールに原因があるケース
    1. 高画質設定をしている
    2. ツール側で障害が発生している
  5. Web会議が遅い・途切れるときの対処法
    1. Web会議ツールの設定を見直す
    2. 不要なタブやアプリを閉じる
    3. デバイスを再起動する
    4. 無線ルータの設置場所を変更する
    5. 有線接続に切り替える
    6. デバイスやルータを交換する
    7. 契約回線を見直す
  6. まとめ

インターネット回線に原因があるケース

Web会議の品質低下は、社内のインターネット回線に以下のような原因がある場合があります。

回線の通信速度が不足している
回線側で障害やトラブルが発生している

回線の通信速度が不足している

Web会議の遅延や途切れの原因として、業務の通信量に対して回線速度が不足していることが考えられます。

オフィスで同時に複数回線を使うと、回線が輻輳し、通信が不安定になる可能性があります。また、OSアップデートやクラウド同期で大容量データを転送すると、Web会議の帯域を圧迫するため、遅延が発生する場合があります。

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回線側で障害やトラブルが発生している

Web会議の遅延や途切れは、自社内の環境や端末ではなく、外部要因で発生していることもあります。契約している回線事業者やプロバイダー側で、メンテナンスやシステム障害が発生すると、一時的に通信が途切れたり不安定になることがあります。

このようなケースは、インターネット回線やプロバイダー側が原因であることが想定されるため、利用者側では根本的な解決は難しいですが、まずは障害の状況や影響範囲を確認するなど状況把握に努めましょう。

回線側でトラブルが起きているときにWeb会議をする必要がある場合は、ポケット型Wi-Fiやホームルーターなどの代替え品を使うのもひとつの手段です。

ネットワーク機器に原因があるケース

ネットワーク機器側の以下のような原因で通信速度が低下する場合があります。

ネットワーク機器の規格が古い
Wi-Fiの電波干渉が起きている
通信経路がVPN接続で複雑化している

ネットワーク機器の規格が古い

ネットワーク機器の規格が古い場合、Web会議のような高負荷のデータ処理に対応できず、通信の渋滞が発生して遅延や途切れの原因になることがあります。

古いWi-Fi規格(例:IEEE 802.11n以前)の無線ルータを利用している場合や、パソコンとルータをつなぐLANケーブルの規格が古い場合は注意が必要です。たとえ高速通信が可能な光回線を契約していても、ネットワーク機器側で通信速度が制限されてしまうと、回線の性能を十分に活かせません。

用語集

Wi-Fiの電波干渉が起きている

Web会議の遅延や途切れが発生している原因には、電波干渉が発生していることも考えられます。具体的には、電子レンジやコードレス電話など、Wi-Fiと同じ「2.4GHz帯」を使用する機器の電波が干渉している場合があります。

また、無線ルータを床付近、隣の部屋、金属製の棚の近くなどに設置している場合、電波が遮断されてWi-Fiの電波強度が弱まることがあります。電波が弱まると、映像がカクつくなどの症状が出ることがあります。

「Wi-Fiがつながらない原因」の詳しい解説をみる

通信経路がVPN接続で複雑化している

セキュリティ対策として導入したVPN接続が、Web会議の遅延を引き起こす場合があります。VPN接続では、自宅や外出から社内のVPNゲートウェイを経由してインターネットに出ることになるため、映像や音声のずれが生じやすくなります。

不特定多数が利用するインターネットVPNやエントリーVPNは、混雑するタイミングに通信速度が不安定になりやすいという特性があります。

「VPN接続」の詳しい解説をみる

用語集

デバイスに原因があるケース

Web会議の遅延や途切れは、パソコンやスマートフォンの処理能力や状態が原因となることがあります。

デバイスのスペックが低い
デバイスに不具合が起きている

デバイスのスペックが低い

Web会議の品質低下のひとつの原因として、利用端末の処理能力が不足していることが考えられます。古い世代のパソコンやメモリー容量が少ない端末を使っていると、映像のカクつきや、音声の途切れが発生する可能性があります。

Web会議中に複数のブラウザータブを開いたり、容量の大きい業務アプリを同時に使用したりすると、CPUやメモリーのリソースが多く消費されます。これにより、Web会議ツールの動作に必要な処理能力が不足し、遅延が発生する原因となります。

デバイスに不具合が起きている

ハードウェアの故障や、動作環境によってWeb会議の遅延が発生することがあります。パソコン内蔵の無線LAN機能や有線LANポートが物理的に損傷していたり、ドライバーなどに不具合が起きていたりする場合は、通信速度が安定しにくくなります。

デバイスの排熱口がふさがれていたり、ファンにホコリが詰まっていたりすることで高温になると、処理能力が低下する原因となります。

Web会議ツールに原因があるケース

Web会議の遅延や途切れは、以下のようなWeb会議ツールそのものが原因となっているケースもあります。

高画質設定をしている
ツール側で障害が発生している

高画質設定をしている

Web会議ツールは、映像品質を上げるほど、より多くの通信帯域と端末の処理能力を消費することになります。フルHD(1080p)などの高解像度設定は、標準画質に比べて必要なデータ量が増えるため、遅延が発生するリスクを高めてしまいます。

ツール側で障害が発生している

Web会議ツールのトラブルや障害がWeb会議の遅延を引き起こしているケースも少なくありません。Web会議ツールの提供企業が利用しているデータセンターやネットワークで障害が発生すると、そのタイミングで通信が滞る可能性があります。また、利用者が急増した際にサーバ処理能力が限界に達し、一時的にサービスが利用しにくくなるケースも考えられます。

ツール側で障害やトラブルが発生している場合、自社での対応は難しいですが、提供元の公式サイトや障害情報ページで最新の状況を把握し、復旧の見込みや対応方針を判断する材料にしましょう。会議の予定変更が難しいときは、ほかのWeb会議ツールを利用することをおすすめします。

Web会議が遅い・途切れるときの対処法

Web会議の遅延や途切れへの対応は、手元の設定や機器、そして回線環境まで、段階的に対策を進めることが重要です。

以下の対処法を具体的に解説します。

Web会議ツールの設定を見直す
不要なタブやアプリを閉じる
デバイスを再起動する
無線ルータの設置場所を変更する
有線接続に切り替える
デバイスやルータを交換する
契約回線を見直す

まずはWeb会議ツールの設定確認から実施し、それでも問題が解決しない場合は、使用している機器やインターネット回線の見直しを検討してください。

Web会議ツールの設定を見直す

Web会議ツールの設定画面で、映像の解像度を標準または低画質に下げることで、必要な通信帯域を削減できます。バーチャル背景やノイズ除去など、パソコンのCPUに負荷をかける機能をオフにすることも有効です。特に上り速度が遅い場合には、ビデオをオフにして音声のみで参加することで、データ量と端末負荷を抑え、途切れや遅延の発生リスクを低減できます。

不要なタブやアプリを閉じる

Web会議中は、不要なブラウザータブを閉じましょう。使用していない業務アプリやクラウド同期を一時停止することで、Web会議に必要なリソースの圧迫を防げます。

ブラウザーの動作が重くなっている場合は、キャッシュを削除することで改善されるケースもあります。キャッシュを削除するときは会議中ではなく、開始前や終了後にするようにしましょう。キャッシュの削除にあわせてブラウザーの再起動を済ませておくのもおすすめです。

デバイスを再起動する

Web会議アプリやブラウザーの再起動も効果的です。アプリやブラウザーを再起動すると、アプリ内のリソース消費や一時的な接続問題が解消される場合があります。

それでも改善しない場合は、パソコンやスマートフォン本体の再起動を試しましょう。デバイスの再起動をすれば、直前まで蓄積されていたメモリーやCPUの負荷がリセットされます。バックグラウンドで稼働していた不要なプロセスが終了するため、Web会議ツールに十分なリソースを充てられるようになるでしょう。
再起動の方法は、デバイスによって異なるため、利用端末のマニュアルや設定を確認しましょう。

用語集

無線ルータの設置場所を変更する

無線ルータを電波の遮蔽物がない場所に設置し直すだけで、電波強度が改善する場合があります。以下のような家具や機器は、Wi-Fi電波を遮断しやすくなるため、無線ルータから遠ざけるように注意しましょう。

金属製の家具や棚
水槽
Bluetooth機器
電子レンジ

パソコンやスマホを無線ルータの近くで使用する際は、電波干渉に強い5GHz帯を活用するのがおすすめです。

有線接続に切り替える

通信経路が安定している有線接続は、Web会議の遅延を防止に有効です。有線接続に切り替えるときは、LANケーブルのカテゴリが回線や機器の対応速度に合っているかを確認しましょう。LANケーブルのカテゴリは、下表のとおりです。

カテゴリ最大通信速度
CAT.5100Mbps
CAT.5e1Gbps
CAT.61Gbps(配線距離が55m以下の場合は10Gbpsにも対応可能)
CAT.6A10Gbps
CAT.710Gbps

10Gbps光回線を利用している場合は、CAT.6A以上のケーブルを選びましょう。

デバイスやルータを交換する

Web会議の遅延の原因としてネットワーク機器が疑われるときは、ルータやアクセスポイントなどを交換することも視野に入れましょう。新しいWi-Fi規格の無線ルータに交換すると、複数端末で同時利用したとしても通信が滞りにくくなります。

ルータの交換を検討するときは、下表をもとに回線速度や端末数に合った規格を選定しましょう。

Wi-Fi規格最大通信速度(理論値)
Wi-Fi 746Gbps
Wi-Fi 6E/Wi-Fi 69.6Gbps
Wi-Fi 56.9Gbps
Wi-Fi 4660Mbps

10Gbpsの光回線を利用している場合は、Wi-Fi 6以上の規格が望ましいといえます。

ネットワーク機器を更新しても解決しない場合は、デバイス自体の性能不足が原因である可能性が高いです。Web会議中に端末のCPU使用率が高くなるときは、メモリーを増設したり、処理能力の高いパソコンに買い替えたりすることも検討しましょう。

契約回線を見直す

Web会議の遅延や不安定さを根本的に解消したいときは、契約回線を見直してみましょう。現在の契約回線で高速プランに切り替えられるときは、アップグレードをするのも手段のひとつです。

現在契約している回線事業者での改善が難しい場合は、帯域が安定した法人向けサービスに乗り換えることをおすすめします。

まとめ

Web会議の遅延対策で重要なのは、どのような原因で遅延が発生しているのかを見極めることです。手元の設定やデバイスを調整しても改善しない場合は、契約回線のスペック不足や回線そのものの混雑といった原因が疑われます。法人・オフィス環境で安定したWeb会議をするためには、大容量の通信に耐えうる回線が必要です。

関西圏の方で、回線速度に不安がある場合には、オフィスeo光をおすすめします。最大概ね10Gbpsの高速インターネットで、安定性に優れているため、Web会議の途切れや遅延によるストレスを軽減できます。

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