業界初のAI導入で
“サイレント故障”を
検知せよ!
キャリア採用社員二人のストーリー
2016年、オプテージ(当時はケイ・オプティ・コム)の通信ネットワークにおいて、
「AIによるサイレント故障検知システム」=『Impulse(インパルス)』が導入された。
日本はもちろん、世界中の通信業界でも初となる、同システムの導入プロジェクトに取り組んだのは、当時キャリア採用17年目の谷岡、5年目の赤井。
2人のチャレンジからは、“意欲ある者に大きな仕事を任せる、オプテージの働く環境”がリアルに見えてくる・・・。
「このユニークな技術を将来的な業務改善に活かせないか?」。そんな考えから、とある企業が推奨してきたAIを活用したシステム障害検知システム「Impulse(インパルス)」の技術検証に取り組んでいた谷岡と赤井。その頃、社内で監視システムにアラート通知がされないまま突然故障するという大きな障害が多発。原因不明、原因特定も難しいという事例に社内では、すぐさま解決策の検討が始まった。
それまでにも、人間の目はもちろん、監視装置でも事前に検知できない大きな障害が年に1回程度発生し、常に危機感はあった。しかしすぐさま有効な方策や技術が見当たらず、何の予兆もなく、発生した時には大きな被害をもたらすサイレント故障に手をこまねいていたのだ。
そうした中、谷岡、赤井の二人は、通常時と異常時の通信トラフィックの波形の違いを、AIを使った画像認識技術を応用し、故障となる前に異常を見つける方法として「Impulse(インパルス)」の導入を提案。その有用性が急速に注目されはじめる。
2015年当時、日本をはじめ、世界の通信業界においてはまだどの企業もAIによるサイレント故障検知には取り組んでいない状況。ともすれば、2人の提案は、どこにも前例がないものということから、リスクを考えて提案が却下されてもおかしくなかった・・・。
しかし、上層部は新しい技術に挑むことを了承。数百万規模の予算も与えられ、プロジェクトはスタートした。そこから谷岡はリーダーとしてプロジェクトの企画と進捗管理、社内へのオーソライズ活動、社外への情報発信を担当。またAIの精度を高めるためのデータサイエンスにも取り組んだ。赤井は、検知機能の検討から検証作業、システムやサーバの構築に携わった他、自身としては初めてとなるデータ分析にも取り組んだ。
そんな中、再び社内で大きな障害が発生。その影響から当初1年間でシステムを構築するという計画だったものが、急遽半年間に短縮されることとなった。半減された時間の中での未知な分野、新たな技術への挑戦・・・。いくつもの難題に2人はあきらめることなく挑み続けた。
「当社の通信サービスを利用する100数十万ものお客さまに、これ以上、ご迷惑をかけるわけにはいかない」。そんな思いを支えに一つひとつの課題を解決していった二人。2015年中にはシステム開発やAIに数千件のデータを覚えさせる機械学習、システム全体の検証作業を完了し、2016年には社内の誰もが待ち望んでいた「AIによるサイレント故障検知システム」の本格稼働にこぎ着けた。
完成したシステムは、従来の障害検知法での課題だった誤検知を90%以上削減する等、確実な成果を上げた。またネットワーク監視において、検証から運用に至るまでAIや機械学習を導入したのは、業界ではオプテージ(当時、ケイ・オプティ・コム)が初ということで、メディアにも取り上げられた。
さらに二人は、その年、社長賞を受賞してその功績を全社的に認められた他、導入に関して取りまとめた論文を発表し、「IBMユーザ論文」で金賞という栄誉にも輝いたのだった。
—時は経ち2021年現在。二人が生み出したシステムにより、オプテージの大規模なトラフィック障害は未然に防がれ、多くのお客さまの安定した通信を支え続けている・・・。
現在も同じ部門・チームに在籍し、また新たなことにチャレンジする毎日を送る谷岡、赤井。
今回、クロストークでプロジェクト参加当時を振り返ると共に、新卒入社、
キャリア入社問わず活躍できるオプテージの社風や働く環境について語りつくす。
運用保全統括部
監視制御システムチーム
1998年、新卒で次々と新事業を企画し、事業化に取り組む外資系企業に入社。同年11月にオプテージの前身である大阪メディアポートにキャリア入社。2020年より、サービスオペレーションセンターでマネージャーとして運用システム全般の開発を担う他、後進の技術者の指導にも携わる。
運用保全統括部
監視制御システムチーム
2003年、最先端メモリの製品の技術開発と販売を行う外資系企業に新卒入社。社内SEとして生産管理システムの導入を担当する。2010年11月オプテージへ入社した。以降は、監視制御システムの運用・保守業務に関わり、現在は、社内システムの構築・運用・保守業務を担う。